Innocent Princess

神崎憂

エピローグ

むかし、むかし。

あるところに、とても優しくて、誰よりも美しい姫がいました。






姫は、身分の低い者にも同じ高さで目を合わせ、

泣く子どもに自分の外套をかけ、

叱られる使用人の前にそっと立ちふさがるような、そんな優しいお方でした。







しかしその優しさは、いつしか国を支配した横暴な王や兄たちの影で、ひっそりと押しつぶされていきます。






そしてある夜──

一族は、平民の成り上がり貴族によるクーデターで一斉に処刑されることが決まったのです。


「姫様……どうか、逃げてください……!」





命がけで姫を守った使用人によって、彼女は闇の中から連れ出されました。





こうして姫は、すべてを失い、ただの少女として下町に落ちていきました。
















これは、ある優しくて美しいお姫様のお話。

さて、哀れなお姫様は幸せを掴めるのでしょうか?

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Innocent Princess 神崎憂 @yumi_04_

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