第9話 志乃亜サク様の作品

企画にご参加ありがとうございます。

前回までは、企画中は公平性を保つために近況ノートを見ないという徹底ぶりでしたが、もう三回目ともなればお祭りでもよいかな、と思い覗いてしまいました。

結果、お祭りでしたね。


では、早速…



 ある月曜日、5限HRホームルームの時間。

→もうおわかりですね?


 いま生徒たちの手には、目元だけを隠す仮面舞踏会風のマスクが握られている。

→想定の範囲内。


「『本音を言うと嫌われるかも』『笑われるかも』――そう考えるうちに、やがて人は本音を隠すようになり、仮面を着けて生きる術を覚えていく――それはある意味で大人になるってことだけど」

→『嫌われる勇気』のアドラーは、ワンマンで短気でした。


「そんな大人、クソくらえよ」

 情緒……!

 週末なにがあったんだ、渋沢先生。

→情緒……!!www


 「というわけで、全員お手元の仮面を着けてください。これで互いに誰だかわからなくなるので、気兼ねなく本音でぶつかり合うことができるはずよ」

 そんなわけあるか。

→そんなわけあるか。


 するとどうだろう。

 視覚情報が減ったことで、逆に気持ちは開放的になった気がしないでもない。

→意外とイケるもんなんですよね。


 「まあ、突然そう言われても難しいでしょう。だからテーマを『仮面』とします。では、阿久津くんからどうぞ」

→シリーズ化www安定の阿久津www


玲子は黒板中央に大きく「仮面」と板書した。

→絵面がシュールwww


「俺は……」

 阿久津が口を開く。こういうときの阿久津は強い。

→こういうとき……がどういうときで、頻繁にあるのかw


 「俺は仮面浪人になりたい。仮面浪人をしながら、より高みを目指したい」

本命に現役合格という選択肢はどこいった……?

→コスパ悪い子w


 玲子はそう言いかけて止めた。仮面越しに真っすぐ見つめてくる阿久津の曇りなき瞳に、何も言えなくなってしまったのだ。

→仮面の中の目を見つめるの大変やろがい!っていうか、阿久津はいつだって目は綺麗そうwww


「じつはうちの両親、仮面夫婦なんです」

 その純粋さで「ピュアボーイ」の異名を持つ彼が、まさかそんな複雑な家庭事情を抱えていたとは。

→高砂……?!


「昨日の晩、なんか寝つけなくて。台所で水飲もうと思って部屋を出たんよ。で、途中にある両親の寝室の前を通ると、中から声がするの。『フライハーイ、フライハーイ』みたいな」

 「……布袋?」

→芸が細かいw


 「祭りかな? と思って襖を少し開けてこっそり中を覗いたら。まさにこんな感じの仮面を着けた全裸の両親がベッドの上で踊ってて――」

→祭りとは思わないだろうwww


 吉岡。クラスで最も冷静な男。

 歳のわりに冷め過ぎている吉岡にも、高校生らしい恋愛の悩みがあったとは。これは嬉しい驚きだ。

→キャラの緩急がいいですね。


 「じつは俺、ティンコがときどき覆面レスラーなんだけど」

 何を言ってるんだお前は。

→なんとなく男子校かな?って感じなんですが、この配慮は誰向けなんでしょうかw


 「このまま彼女と初めてのルチャ・リブレに突入しても良いのだろうか?」

→ルチャ・リブレとは、メキシコのプロレス。無形文化遺産で、日本ではなまはげに並ぶ伝統と認知度。三本勝負。2:2、3:3が基本……。先生、他にもメンバーがいるみたいですよ?


 「ボクからも良いカナ?」

 一番後ろの席に座る長身の生徒が手を挙げる。留学生のハキム・アフロヘア。

 「じつはボク、仮面留学生なんデス」

 「仮面留学生?」

 「観光ビザがきれマスた」

→ハキムとは今回でお別れかw


 玲子はひとり喧騒の輪から離れ、窓を開けて遠くを眺めた。爽やかな秋風が教室に吹き込み、掲示プリントを揺らす。校庭では逃げる柴犬とそれを追う体育教師が走っている。

→和やかな教室と背景描写で物語のリズムをつくる手口ですねwww


 校長から教員免許状の提出を催促されてるけど、実家のどこにあるのかわからない。だから今の私は仮面教師。ちょっと格好いい。

→玲子……(´・∀・`)


 だけど子供たちには……仮面を脱いで学生生活を楽しんで欲しい。そう玲子は心から願っている。

 それができるのは、十代の今この時だけなのよ。

→いや、玲子はずっといけるだろwww




総評


○○学園モノとしてシリーズ化してきましたね。

キャラが立っているのはいつものこと。

ボケが突飛すぎず、ツッコミも読者寄りで安定の完成度です。


吉岡のルチャ・リブレの予定について、追加情報お待ちしております。

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