第3話 冒険者登録

「セントボス、ここ冒険者ギルド?」

「そうだ、俺達には縁が無い所だ」

「縁が無い? なぜ? 孤児は冒険者に登録出来ないの?」

「俺達は金を持って無い、登録料銀貨1枚、銅貨で100枚も要るんだ」


 お金? 母ちゃんが「人間の町はお金が無いと暮らせない」って革袋をくれた。

 たしか、銀貨5枚に銅貨60枚って言ってた。


「セントボス、お金少し持ってる、私が登録料出せば一緒に冒険者登録してくれる?」

「モコはお金いくら持ってる?」

⦅銀貨5枚⦆小声でセントボスに耳打ちした。


「ザロン、コボルト持ってアジトに帰って、解体して置け! 俺とモコで冒険者ギルド探って来る」

「帰って解体してる」

 ザロンと呼ばれた子供が、皆を連れて進んで行った。


「冒険者は憧れだった! モコのお陰で冒険者登録出来る! ありがとな!」

「お礼は登録出来てからで良いよ」


 ギルドに入る前に、セントボスに銀貨1枚渡して置いた。


 冒険者ギルドに入ると、冒険者達にじろじろ見られた。


 あれ? 見られてるの私?

 セントは気にして居ないのか、カウンターに向かった、私も後を着いて行った。


「冒険者登録希望」とセントボスが言って銀貨1枚カウンターに置いた。

 私も「冒険者登録キボウ」と言って銀貨を置いた。

「二人字は書ける?」

「書けない」

「私書ける」


「では名前を言って、代筆してあげる、これは貴女」

「セント」


 受け付けのお姉さんが渡してくれた用紙に、名前を書いた。


「セント君にモコちゃんね」


 木のタグが二枚出て来た。

「こちらがセント君のタグ、こっちがモコちゃんのタグ」

「Fランク審査銀貨2枚だけど、審査受ける?」

「俺は冒険者登録出来ただけで満足だ」


「私審査受けるよ! はい銀貨2枚」


 私は、普通の人間に負けるはず無い、自惚れじゃ無く知力が有り得ない数値からの判断だ。

 加護の強化だけじゃ無い、高い知力で身体強化魔法、神技かも?

も使える。



 受付のお姉さんに案内して貰い、試験会場に来た。

「そこの木剣好きなの持って、審査官と戦うの、攻撃を交わせればFランク合格よ」

「お姉さん、審査官に勝てばどうなるの?」

「審査官はCランク冒険者よ! 勝てる訳無いわ」


「嬢ちゃん、俺に勝てたらDランクだ! 登録の金貨1枚も俺が出してやる」


「文句無しの勝利なら、ギルドマスター権限でCランクにしてやる!! もこもこ嬢ちゃん」


「ギルマス? 冗談じゃねぇ! 俺がこんな変なガキに負けると思ってるのか!! 手加減してやろうと思ったが、ガキ! 悪く思うな! 負ける訳に行かん!」



「おい、モコ審査止めろ! 殺されるぞ」

「セントボス、私が強いの知ってるでしょ!」



 木剣私の身長位の物を選んで、審査場に入った。

 審査官のオジサン、頭沸騰するほど怒り狂ってる、この状態戦い易い、もう一押しあおってやろう。

「ギルドマスター様、この興奮状態では手加減すると私が危ない、殺す事が有っても罪には成りませんか?」


「ぐっ! はっはっは、手加減不要殺しても構わん!」


 ギルマスまで手伝ってくれて、Cランクオヤジ頭沸騰してる。


「準備は良いか? 試験始め!!」


 始めのギルマスの言葉で私は飛び出した。

 私の進路は直線でなく弓形ゆみなりの進路、素早い動きで錯覚したCランクの木剣は空を斬った。


「感で剣を振っちゃダメ! しっかり相手を見て目で追って斬る!」


 飛び出した勢いのまま、相手側面を強烈に打ち込んだ。

 小さな私の斬撃だがCランクオヤジは吹き飛んだ。

「勝者モコGランク冒険者、ギルドマスター権限でCランクに昇級!!」

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