「。」を「■」に置き換えるだけでPVが伸びる――。
そんな夢のような話があるかと思ってしまいますが、本作はこのネタだけで長編を駆け抜けるという怪作です。
お話としては、小説投稿サイト『カイテヨンデ』にて「ぷてらの丼」という著者が「句点=■記法」を考案。これを実践するだけで人気が倍増するとして、サイト内外で大流行するというものです。
まず、D野佐浦錠様の文章力には目を見張るものがあると思います。
本作はモキュ創作論という新ジャンルで、大部分が「カイテヨンデ作家の小説/創作論」で構成されています。
当然作者お一人で複数の作家の作品を書かれているわけですから、通常ならどうしても文体が似通ってくると思うんですね。でもD野佐浦様の高い技術により「カイテヨンデ作家各々の文体の個性」というものが見事に表現されています。
さらに個性の使い分けに留まらず、純粋なリーダビリティーも非常に高いです。元々の文章力が高いので、内容が複雑な議論になってもスラスラと読める不思議。
次に注目すべきは後半の怒濤の展開ですね。前半では「句点=■記法」が流行するまでの様子が描かれ、物語がどう進むのかよく分からない手探りの展開が続きます。
それが後半に至って一転。「■記法の真実」が多重解決的に次々と判明していきます。
考案者「ぷてらの丼」は何を考えていたのか。その一点について多種多様な議論が展開されます。このミステリ的な謎解きのような構図に心を振り回されました。
時に謎解き、時にメタ構造。あの手この手で読者を魅了する手腕に瞠目せよ!
この物語に祝福を!!!
連載当初から読み続け、不思議な世界に魅了されています■
作品を読まれるようにするための、簡単な方法■
それがこの■〈記法)■
最初は不思議な創作論■それを試していく書き手たち■
だから、どこがホラーだというのか全く分からないまま、不思議な、騙されているような感覚で読み続けることになります■
・・・モキュメントホラーですよね?
しかし、7万字近くになって、どんどん得体の知れなさが増してきました■
ここまで淡々と積み上げてきた何かが、ホラーとして開花し始めました■
信じて読み続けて良かった・・・
そう思わせてくれるほど、中盤まではホラーなのか?と理解が難しい作品です■
そのせいか一話目が三桁あったPVが、最近では一桁・・・
読まれるための創作論と銘打っての作品が一桁■
これが一番怖いのです💦
もったいないの一言です!
みなさんにこの作品が、合うのか合わないのかは分かりません■
しかし、この不思議な作品を紹介せずにはいられないのです■
このレビューで少しは1話目、2話目のPVは上がるかもしれません■
しかし、最後までついてくる読者は増えるのか……■
このホラーが成功して継続読者が増えるか……
作者を、継続読者がいないホラー展開に落とすか……
まずは数話まとめて、お読みいただき、選択していただければ幸いです■
■みちのあかり