第26話 第6小隊初コラボ②

「トラックですっ! ちゃんと走ってます!」

「これ動画で見たことあるステえぇ゛ぇ”ジッ!? ミュウてめぇ!!」

「ふはは、ここからは協定はなしだよがっくん! っていっだ!! 女の子の顔面殴るとかひっどぉ!?」

「卑怯な不意打ちしてきたくせに何言ってんだ! オラ落ちろぉ!」

「確かこのステージは……お前らそろそろ看板が――あっ」


「ぶえぇ゛ぇ゛っ!?」

「んぎゃぁ゛~っ!?」



――――――

〇トラックだ

〇Yakuza Beastsの看板ステージや

〇ミュウちゃん手が早いw

〇初手タイマンで草

〇あっ

〇くるぞ

〇まずい

〇これ殴り合いに夢中で気づいてないなwww

〇看板キター

〇草

〇二人まとめて吹っ飛んだww

〇きったねぇ断末魔で草

〇看板ステージ(ダブルミーニング)

〇隊長の忠告も時すでにお寿司

――――――




「長閑な風景ですねぇ……運転手さんもこころなしか安らいだ表情をされている気がします」

「シラユキ、お前どうやって助手席そんなところに……」

「ミウちゃんたちの乱闘から逃れようと、隣の車両に飛び移ろうとしたものの飛距離が足りず……勢いよく轢かれたと思ったら、いつの間にかここに」

「そこ無敵じゃないですかー! ユキちゃんずるーい!」

「明らかにバグだな、助手席に収まるのは初めて聞いたが」



「あら、ごめんなさい。今出ますね~。この光景も名残惜しいですが、いずれ免許を取得した時に存分に堪能するとしましょう」

「いや……シラユキさんは運転やめといた方がいいと思う……」

「なんか用事があったらたいちょーに言えばいーしさ」

「呼んでくれれば俺がいくらでも車出すから、な?」

「人には向き不向きがあると思うんですっ!」

「……そんなに運転に向いていないでしょうか、わたくし」




――――――

〇!?

〇いつの間に

〇なんか助手席座ってて草

〇まだ生きてる判定なのか

〇このゲーム結構バグ多いから…

〇これ勝ち確ポジじゃん

〇シラユキさん免許ないの意外

〇草

〇全否定www

〇フルボッコで草

〇何気にピナちゃんが一番刺してない??

〇一体何があったんだ・・・

――――――




「またたいちょーの勝ちかー。3本先取だからたいちょー止めないと終わっちゃうよ、いくよピナち!」

「はいっ! てやーっ!!」

「すぐに結託しやがって……。いいだろう、全部蹴散らして勝ち抜けさせてもらうぞ」

「やっぱり隊長さん強いですー!」

「年下相手に大人げなーい。……あ、あんなところに妹ちゃんが!」

「お前そんな古典的な……」



――――――

〇やっぱ隊長強いなぁ

〇これ実質4vs1では?笑

〇キャラコンの精度えぐい

〇草

〇UFOか?w

〇@YuminaAKamishiro🔧 みんながんばれ~!お兄ちゃんをぶっ倒せ~~!!

〇!?

〇おるやんけ!!

〇ユミナちゃん!?

〇ほんとにいることあんのかよ

〇[このメッセージは削除されています]

〇妹ちゃんもよう見とる

〇応援するのそっちなんだww

――――――



「マジでいるのかよ!? ……あっ、しまっ」

「よっしゃ勝ったー! ありがとーユミぴ、いつかコラボしよーね!」

「やりましたぁー!! 初めて隊長さんに勝ちましたっ!!」

「完全に油断した……えー、LuminaStageの神城・A・ユミナさんのチャンネル登録、Twitcherのフォローをどうぞよろしくお願いします。歌ってみるも聞いてね」

「巧妙なステマで草。……いってぇ肉ゥ!!」

「仲のいいご兄妹で何よりですね♪」



――――――

〇あっ

〇隊長落ちたああああ

〇みうぴなナイスー!

〇露骨に動き鈍ってて草

〇歌うまコラボ待ってます

〇そもそも越境コラボが…

〇マジで実現してほしい

〇宣伝で草

〇登録しますた

〇お歌最高でした

〇やさしい

〇兄妹てぇてぇ

〇ダイマ定期

――――――




「わーすご、ここ南極? ペンギンとかホッキョクグマとかいるかな?」

「ホッキョクグマが南極にいるわけねぇだろ! てかこういうデカい氷が浮いてるのって、北極の方じゃなかったっけ? だとしたらホッキョクグマはいてもペンギンはいないはず……」

「がっくんさん物知りですねっ! もしかして水族館のタコさんみたいに、このステージにもクマさんが……!?」



「氷の上のステージとは……”氷”室の”シラユキ”として、負けるわけにはいきませんねっ。まずは隊長さん、お覚悟!」

「威勢はいいのに歩き方が不安定すぎる……。怖いし俺はブイの方に避難させてもらうぜ。……ん?」

「隊長さんってば一人だけ高いところに、ずるいですっ。……あら、あのヒレは」

「おーい年少組。後ろ後ろ」



「後ろ、って――」

「あ、あれは――」


「「「サメだーーーーっ!?!?」」」



――――――

〇サメだ!!

〇逃げて~!

〇100点満点のリアクション

〇なんで北極にサメがいんだよ!生態はどうなってんだ生態は!

〇サメでっかwww

〇あああああ

〇真っ直ぐ突っ込んできた笑

〇ヒェッ

〇食われた!?

〇阿 鼻 叫 喚

〇大人組高みの見物で草

〇ピナちゃんだけ生き残ってしまった…

〇がんばれ~!

――――――



「ていっ! そいっ! とやぁーっ!!」

「わぁっ……あらあら、負けちゃいました。流石はぴーちゃん、お見事です」

「えへへ、ありがとうございますっ! ゆきちゃんも上手になっててすごいです!」

「なんて和やかな戦いだ……それに比べて男子どもはさー」



「だぁーくっそ全然当たんねぇ! なんでそんなビュンビュン動けんだよ!」

「キャラコンが雑なんだよ。体の傾きと重心の移動まで計算に入れて動け」

「ガチすぎんだろ!? ……あーもう、やってやるよ! うおおおおおおお!!」



――――――

〇ピナちゃんがんばえー

〇シラユキさんうまくなってる!

〇姉妹のじゃれあいみたいでてぇてぇ

〇ナイス~

〇かわいい

〇かわいい

〇女子組和む…

〇男女の落差がすごい

〇がっくんも上手いのに隊長が強すぎる

〇達人みたいなこと言い出して草

〇計算…?

〇がっくんあちぃ

〇うおおおおお

――――――





「さて……もういい時間だし、そろそろ締めるか。ブーブー言うな、元々長くて3時間の予定だっただろうが。ほら、一人ずつ締めの挨拶していくぞ」

「順番どうすんのー? デビュー順?」

「それならまずぴーちゃんからですね」


「はいっ! 夜遅くまでありがとうございましたっ! ゲームは難しかったけど、とっても楽しかったです! 同期のみんなとももっと仲良くなれたと思います! また一緒に遊びましょうっ!!」

「もち、またみんなで遊ぼーね。たいちょーは他にもなんかいい感じのゲーム探しといてよね」

「いいけど、お前らから提案してきてくれてもいいんだぞ」

「すごく楽しみですっ! では次、がっくんさんどうぞ!」



「お、おう。えー……見てくれてありがとうございました。騒がしくてすいません、けどおれも……まぁ、楽しかったです。結局隊長に勝てなかったのが心残りなんで、またリベンジしたい……です」

「初コラボ配信ってことで配信前は随分緊張してたが、もう大丈夫そうだな」

「まぁ……今更この面子で緊張することもないな、って……」

「おぉ~」

「あらあら」

「な、なんだよその反応! あぁもう、次! 早く次行ってくれよ!」



「照れんなよがっくーん。……あ、おつみうー。いやーはしゃいだねー。まだデビューから一週間だけど、ここまで叫んだの今日が初めてカモ。この配信を通して、『第6小隊』の知能担当・夜桜ミュウちゃんのしん……シンコー? シンポー? エンリョを見せつけられたと思います」

「知能担当……?」

「その発言が既にアホっぽいんだよなぁ……」

「男子うるさーい。最初に知能担当名乗ったのはウチなんで、もうこれはウチのものでーす。あっ、明後日は歌枠やるからみんな見に来てねー!」



「次はわたくしですね。リスナーのみなさん、長時間ご視聴いただきありがとうございます。不慣れ故にお見苦しい姿をお見せしてしまいましたが、少しでも楽しんでいただけたのなら幸いです。もちろんわたくし自身もとても楽しんで――」

「ゆきぴ硬いし長ーい、もっとブランクな感じで!」

「フランクな。まぁ、もうちょっと簡単な挨拶でもいいと思……い、マス」

「この面子じゃ緊張しないんじゃなかったのか?」

「ううううるさいな!」

「ふふ、ごめんなさい。では簡潔に、今日は皆さんのおかげでとても楽しかったです! ありがとうございました♪」



「では最後に、わたくしたちのリーダーであり今日の枠主でもある、アレン隊長からひと言頂いて終わりにしましょうか」

「おほん……えー、連日の猛暑もようやく落ち着きを見せ、夕暮れ時にはどこか秋の気配を感じる季節となりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか」

「校長先生のお話が始まった!? まだ最初の茶番続いてんの!?」

「勘弁してよたいちょー、ぴなちがおねむになっちゃうじゃん!」

「ふぇっ……はっ!? 寝て、寝てないでしゅ先生っ!」

「冗談だよ。リスナーの皆も『第6小隊』の皆も、今日は集まってくれてありがとう。明日からは通常通りの配信に戻るが、個別のコラボ配信も増えていくと思う。これからも俺たち『第6小隊』5人の活動を応援してくれると嬉しい」



「それじゃあ――『第6小隊』、任務完了。撤収!」

「てっしゅー! おつみうおつロク~~!」

「てっし――おいそれおれが最初に言って没になったやつ!」

「てっしゅーっ!! おつかれさまでしたー!!」

「撤収です♪ 皆さんお休みなさいませ、良い夢を~」



──────

 フォロー、応援、コメント、☆レビュー等頂けると嬉しいです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

毎日 12:00 予定は変更される可能性があります

Vtuberになったら妹が別箱の同期だった。 霧國 @mahanya

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画