第十話 交信
寒中見舞いをいただいたその年の十一月まで私達二人は頻繁に電話で遣り取りをしていた。
敢えてLUNEやメールで通信しないのは、『生の声』が聴きたかったから……。 ついでに言うと髙橋さんはIT難民なのでスマホは持っていない。 ピッチ (PHS) だ。 お金がかかる手段だが、冷たいデジタル画面での遣り取りよりずっと良い。 髙橋さんによると、奇跡的にまだ奥様には私達の関係がバレては居ないらしい。
……良かった。
そして今日も私は彼に電話をかける。
「……もしもし」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます