2-17話 爆破事件の裏側①
偶然遭遇した七回目の連続爆破事件の現場――。
そこから推理して最後の爆破事件の現場を特定した事――。
そして最後に連続爆破事件に巻き込まれて異世界転移――。
それらを話し終えたとき――何故か
「……そう……ハァハァ……。そんな事が……んくっ……。あったのね……ハァハァ」
「だ、大丈夫ですか
「気にしないで
「しちゃったって、何を!? ……いや、やっぱり答えなくていいです」
だがしかし――。
「
「あっ、言っちゃった!
――
「んぅっ……それはちょっと……ふぅ……偏見じゃないかしら?」
息を整えながら
「そう……確かに私は、謎解きで気持ちよくなっちゃう性癖の持ち主よ」
「こっちも自分で認めちゃった!?」
「うるさいわよ
堂々と胸を張り自分の性癖を暴露する
「そ、そうか、それはすまなかった……。こ、これも多様性なんだな、うん、分かった、理解した、理解したとも……。と、ともかく話を元に戻そう」
飲み込むように自分を納得させた
「ともかく
「は、はいそうです
「しかし……
「これまでの話を聞く限り、連続爆破事件の犯人は消去法で
「……おかしなことを言うのね、
「私が爆弾魔だなんて、いったいどんな根拠で言っているのかしら?」
「
「そして私は自分が爆弾魔ではないと知っているし、爆弾魔の事をわざわざ語った
「面白い事をいうのね、
「――って、ちょっと待って!」
不穏な雰囲気になる二人に、慌てて
「――そうだ! 思い出しました! 異世界転移してきたのは、ボクたち三人だけじゃありません!」
「……どういう事かしら、
「ウェルヘルミナ様……いえ、ウェルヘルミナが言ってたんですけど……」
『どうやら今回の転移者は、テル様で最後のようです。これで四人……いえ、一人は去ってしまわれたので、全部で三人のようですね』
――たしかにウェルヘルミナはそう言っていた。
「転移されてきたあの魔法陣から光が消えたとき、ウェルヘルミナはそう言ってたんです。これって『四人いたけど一人いなくなった』って事ですよね?」
「ああ、確かに話を聞く限り、四人目がいるというのは間違いないだろう。そう言えばウェルヘルミナがバタバタと慌ただしくしていた事があったが、あの時に四人目が来ていたんじゃないか?」
過去を思い返しながら、
「あの時ね……ええ、私もそう思うわ。その消えた四人目の転移者――異世界に来てすぐに出ていったと言う事は、同じ転移者である私たちに、自分の正体を明かしたくなかったのかしら? だとしたら今こうしてマヌケに捕まってる私たちより、その『消えた転移者』の方が犯人として疑わしいわね」
「うん、そうだな。それに七芒星で異世界転移する方法なんてものを知ってたんだ。犯人は相当、異世界の事情に通じてる違いない。だからこそ初めての異世界でも一人で逃げ出せたんだろう」
「……アレ?
「ああ、知らないな。ちなみに『高校生神隠し事件』の事は知っている。私も当時捜査に加わっていたからな」
「えっ! そうなんですか?」
「だが『異世界転移する方法』なんて噂は、先ほどの話の中で初めて聞いた。すまないがもう一度どんな内容だったか確認させてくれないか」
「いいですよ、四年前に流行った異世界転移する方法の噂なんですが――『七芒星に七日ごと生贄をささげよ。さすれば自らの命をもって、異世界の扉は開かれん』――っていう内容で。まさかこれで本当に異世界転移できちゃうとは思ってもみなかったですけど」
「うーん、やはり知らないな。そんな噂があっただなんて……」
「私も聞いた事が無いわね、そんな噂。噂が立った時期は……確か四年前だったかしら?」
「はい、えっと……ボクが小学校六年の頃で……。アレ、
自分と他の二人との認識の差に
(あれ、二人とも知らない? ひょっとして子供の頃の曖昧な記憶だから勘違いしてるだけで、ごく狭い範囲でしか噂になってなかったのかな?
そうして
「ともかく話を聞いて、
――そう
「私の正体? どういうことだ
「
全校生徒の名前と顔を知っている系の生徒会長の指摘だ。
「それに……。あなたのステータスを見たとき、年齢が46歳になっていたわ」
====================
名前:スズカ・シラヌイ
性別:女 年齢:46 種族:人間
状態:なし
====================
「ああ、確かに私は46歳だが、それがどうしたというのだ?」
「46歳だとしたら、年齢的には生徒ではなく先生かしら。だけど私には、貴方のような先生がいたという記憶もない。それに貴女、どう見ても十代にしか見えないじゃない。ねぇ、どういうことなのかしら、
「……そうだな、じゃあ今度は私の事を話しておこうか」
そうして
「――私は県警の刑事だ」
「け、刑事!?
「そうだ
おどろく
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