失せろ理由

しんじるこころの終わりの話だと感じました。きっと大人が幼さと呼ぶものの終わりです。

コインランドリーのどの扉を開けてもバスタブに入った鱗のあるダーリンなんていない?だからこれは幻想を書いた小説?バカなことを言いますね。いやいやコインランドリーの扉を8回ノックしたら返事が返ってくるじゃないですか。今だってそうです。もうすっかり忘れてしまったんですね。

だからあなたは証明写真を撮って履歴書をこさえて、あなたが何者であり雇用をすればどんな良いことがあるかを説明しないといけないハメになってるんですよ。バカですね。

理由なんて1つも必要なかったじゃないですか。ダーリンが何か?あはは。ダーリンですよ。同様に愛は愛です。僕は僕で、あなたはあなたです。だって幼いころ、どんなものも名前や定義もなかったけど大好きだったじゃないですか。必要なかったじゃないですか。ただありのまま、そう好きだったのに。

止めどなく溢れる比喩がすごく悲しい。だからもうダーリンをダーリンのままにしていられない。言葉や理由でしか生きられない。幼さや青春の終わり。理由のはじまり。しんじるこころのさようなら。または小説を書くにはどうすべきかということ。かなしさ。

おすすめです。