第8話 悪役夫人は忙しい(2)
マリオはドラゴンになぜ、俺には直接説明してくれないのかと問いかける。
ドラゴンは桜庭麗奈にテレパシーで『ワシ、ドラゴンの中では適齢期のレディーじゃぞ。イケメンと話すの恥ずかしい。はぁーーーイケメンじゃー。薬も過ぎれば毒となるというように適度なイケメンは目の保養じゃが彼はイケメンすぎて目の毒じゃ』と照れている。
桜庭麗奈はくすくす笑ってマリオに説明し、マリオにドラゴンを側室にしたら?といたずらで提案してみた。
マリオはえっ!?と驚き、ミモザの顔を見る。
ドラゴンはその発言を聞いて体をよじらせて照れている。
ライラが落ちそうになったのでドラゴンは尻尾でライラを巻いて落ちないようにし、「側室かー。でも本妻だとワシ、照れすぎて爆発してしまうかもしれん。側室というかご当地妻としての役割なら……」と小声だがマリオ達には聞こえる程度の声量で恥ずかしがっている。
桜庭麗奈はその様子を見てドラゴンをかわいいと思ってしまった。
桜庭麗奈がドラゴンが居ることに驚かないのは原作ではライラのことを気に入り、ライラのお願いで人々から謀殺されそうになったユリウスを助けドラゴンだからである。
ドラゴンはライラを丁寧にゆっくりとミモザの前に下ろし、尻尾から離すとライラはてててと走りだし、お母様~!とミモザに抱きついた。
ドラゴンは照れながら帰っていく。
桜庭麗奈達は人々の話を聞きながら状況の調査などを進めていく。
もちろん人々の狙いはレイカーズ家を貶めることなのだが。
着々と進んでいくレイカーズ家の手腕に人々は驚きを隠せないがどんなに実力があろうとマリアンヌの件が許せないという気持ちが勝っていた。
疎まれているのを知りながら桜庭麗奈達は夜まで働き通しだった。
たまに人々がマリオに絡むがその度に桜庭麗奈がミモザとして悪役夫人として冷徹に冷静に厳しく、声は優しく対応していた。
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