第5話 称号とパーティーメンバー



馬車を王都へと走らせている間、さっきの戦闘で得た称号について確認していた。経験値はジョブについてないからないけど、称号は取れるからね!ちなみに、セラは横にベッタリである。可愛いとはいえ、まだ10歳。ロリには興味無いのだ!まぁ、成長したらとんでもなく美人になるのは間違いないだろうが…

あ、回復ももちろん済ませてるぞ。戦闘不能状態でも戦闘が終了し、一定時間経つとHPが1に回復する。そこから、治癒魔法やポーションを使えば簡単に回復出来る。おかげでかすり傷も完全になくなって万全だ!


さっきの戦闘で獲得した称号は9つ。

その内の何個かはいつでも獲得する事が出来たんだけど、今日この日、この瞬間しかゲットできない称号もあった為、確認したんだけどそれも無事確保出来た。

称号は以下の通り。



[絶体絶命] [九死に一生] [不屈] [勇気ある者]

[狂戦士] [蛮勇不滅] [絶対弱者] [剣豪]

[下克上]




効果と条件は……


[絶体絶命]⋯戦闘不能状態で複数の敵に囲まれている上で更に殺意を向けられている事が取得条件。効果は、その状態になった際、恐怖によるデバフ無効。


[九死に一生]⋯[絶体絶命]状態から生還する事が取得条件。効果は、スキルにパッシブで『幸運』がつく。

※幸運⋯何か起こる際に幸運を与える。(ダンジョン内の宝箱のレアリティupや素材のドロップ率、レア度upなど)


[不屈]⋯戦闘不能状態で相手に立ち向かう事が取得条件。効果は、今後の戦闘時HPが0になる攻撃を受けた際パッシブで『不屈』が発動する。

※不屈⋯その戦闘中1度だけ戦闘不能状態になる攻撃でもHPを1残して必ず耐える事が出来る。


[勇気ある者]⋯自分が弱者でありつつも、その勇気で他者を守ろうとする事を称えたもの。取得条件は覚職前に襲われている人を助け、その戦闘に勝利する事。効果は、ジョブに勇者系のジョブを発現させる。


[狂戦士]⋯戦闘不能状態でも相手へと攻撃を行う事が取得条件。効果は、スキル『狂戦士化』を覚える。

※狂戦士化⋯戦闘中に発動するとSTRとAGIを2割上げる。その代わりに、VITとRESを2割下げる。


[蛮勇不滅]⋯戦闘不能状態にも関わらず1度の戦闘で100回以上攻撃を受けて、その後に相手を倒し切る事が取得条件。効果は、SUPを取得した際、追加でSUPを2増加させる。


[絶対弱者]⋯覚職前、戦闘不能状態にも関わらず1度の戦闘で200回以上の攻撃を受け続ける事が取得条件。効果は、弱者系ジョブの解放。


[剣豪]⋯剣で自分よりもLv50以上格上の相手を複数人一度に斬り伏せて戦闘不能に追い込む事が条件。効果は、剣を使うスキルのスキル威力を5割増やす。


[下克上]⋯Lv150以上の差がある相手と戦い勝利する事。効果は、今後Lvが上の相手と戦う際、経験値増加特大up。



うんうん、今欲しい物は全部取れたと言っていいだろう。特に、[下克上]や[九死に一生]、[蛮勇不滅]は出来るだけ早めに欲しかったし、覚職する前に[絶対弱者]と[勇気ある者]は確保しないといけなかった。これがないと狙いのジョブが発現しない。

特に、[下克上]と[蛮勇不滅]はヤバい。これから就くであろう職とのシナジーがあまりにもヤバすぎるのだ。この組み合わせを発見した結果、全1プレイヤーになれた大きな理由の1つでもある。早く、あのジョブに就きたい…


ちなみに、こうやってポンポン称号を取れているが本来ならそう簡単に取れない。記念称号と言ってダンジョンを踏破した時の記念みたいな称号もあるがそういったものはなんの効果もなかったりする。効果がちゃんとある称号は結構難易度が高い。


エンドコンテンツ要素でもあるからな……[蛮勇不滅]なんかはホントに一部のプレイヤーにのみ知られてる難易度鬼畜な称号だったりする。取れてるプレイヤーは上位10人もいないんじゃなかろうか?その分、効果は破格だけど。

さて、そんな[蛮勇不滅]より更に難易度が高く正真正銘、俺以外に知らないのが[絶対弱者]だ。弱者系ジョブ、これがクセの塊なんだけど強いんだよな……主に育成面で。みんな、勇者系ジョブや[下克上]で満足しちゃって発見できてなかったからな〜。これ見つけた時は震えたね。


そんな風にワクワクしてると横から声がかかる、セラだ。


「ノワはどんなジョブにつくか、もう決めてるの?」


「あぁ、決まってる、内緒だけどな。セラはどんなジョブに就きたいか予め決めているのか?」


「うーん、私は大まかにしか決めてないわ。元々、メルトステラ家って炎の魔法系ジョブメインの家系だから。一先ずは普通のメイジとかにしようかなって考えてるわ。」


「なるほど……」


うーん、魔法特化の家系でそれも火属性メインか。魔法系自体は素晴らしいんだけど、属性特化っていうのがな……正直弱すぎるというか……魔法職の強みは複数の属性を操ることでの弱点属性での攻撃だって言うのに宝の持ち腐れになっちゃうな……。それに、属性特化はほぼ上位職止まりになっちゃうんだよな。


それに、ゲームだとパーティーを組む仲間キャラは自分でキャラメイクして育成も出来たんだけど、ここは現実。リアルでキャラメイクなんて出来ないしな……それならセラって可愛いし、恩を感じて言う通り育成出来そうじゃん。しかも、同じタイミングで育成開始出来るから手間も省ける!それに公爵家ってなると特殊ジョブに就けるか?……是非欲しいしな。よし、決まりだ!


「なぁ、セラ。」


「どうしたの?」


「今後、俺とパーティーを組まないか?俺が最強の魔法使いにまで育ててやる。」


「え、えぇ!私でいいの?強くなれるかなんて分からないわよ?強くなるには素質も必要だって言うし、それにパーティーメンバーって時には家族よりも大切だって……」


強くなるには素質が必要という話が出たがそれは違う。必要な条件や能力、アイテムがないからランクアップ出来なかったりするだけなんだよな……ガチ勢の俺は全部知ってるぜ、レア職もバッチリ把握済みだ!ただ、それを正直に言ってもな……よし、ここは


「セラなら強くなれるよ、誰よりも。俺が保証する。俺と一緒に何処までも強くなろう、道筋は見えてる。だから、安心していい。俺はセラが欲しい。」


「あ、あぅ……」


あ、セラが顔真っ赤にして俯いちゃった。攻撃力あり過ぎただろうか?

レイラがボソッと女ったらし過ぎますね……と言いながらジト目でこっちを見ている気がしたけど気のせいだな!よし!


_____________________


これから説明回に入るのでこの話含めて今日は連続4話投稿です。

今日の4話目はオマケでやってみたかった掲示板回を予定してるのでそこまで楽しんで頂けると幸いです。

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