第2話 い。
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異骨。
博物館の地下、冷たい空気が漂う「異骨室」。ケースの中には、ねじれて異常に長い「異骨-R」が収められていた。
警備員が震えながら報告してきた。
「異骨室から、カチカチ、カチカチと、骨が動く音が聞こえるんです...」
翌日。友人は展示ケースの中を見て、凍りついた。昨日までなかった小さな鶏の骨が、「異骨-R」の先端に、まるで自ら絡みつくように固定されていた。
友人は心の中で思った。
「まさか、こいつは自分の形を完成させるために、他の骨を集めているんじゃないか...?」
それから毎日、友人の自宅から小さな骨が見つかった。靴の中、枕の下...中には人間の指の関節に似たものもあった。
そして一週間後。異骨室のケースの前で、友人はその場に崩れ落ちた。
「異骨-R」は、集めた骨で異形の全身骨格へと組み上がっていた。その頭部の部分には、たった一つ、彼の口にあったはずの、奥歯が嵌まっていた。
友人は逃げ出した。しかし今も、彼は独り言をこぼす。
「今も、自分の体のどこかの骨が、勝手に歪み始めているような気がしてならないんだ...」
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