第7話 ローランドとリンチュウ・100

「準備はいい?」

「おう!」

部下Gは歯を噛み締め、目をつぶる。彼の脳裏に

は、過去の記憶が走馬灯のように蘇った。

いろいろな

ことをやってきた。

こうなったのも納得できる。もう悔いは無い。

・・・。

カチン。

「?」

部下Gは訝(いぶか)しんだ。今の音は、納刀の音。

まちがいない。彼は目を開けた。

ティナと目が合う。

「な、なんで……?」

「見てなさい。

 この戦いを。」

相手方にも、この戦いを見届け、人々に伝える者がいる。ティナの判断だ。

「どちらが勝つかをね。」

「わ、わかった。」

(負けないで、ローランド。)

彼女も彼らに視線を移した。

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