Re.アリス’s→夢→Re.リィ→n（カーネーション）

　『高度に発展した科学は魔法と区別できない』

9年前、第5、あるいは第8旧首都の遺跡から発掘された旧式の端末に残っていたテキストだ。

　普通、慣例としてほぼ全ての旧文明の遺物（レリック）は政府に回収され、検閲されたあとの少量の情報および物品しか民間には降りてこないのに、この情報だけはテレビで大々的に報道されたことを、当時小学生だった私は鮮明に憶えている。

　なぜ、今、こんなことを思い出しているのかというと、日曜日だというのに珍しく早起きした私が、たまたまテレビで放送していた魔法少女モノを視聴しているからである。

　普段なら、興味がないので、即、チャンネルを変えているところだが、どうも珍しいことに、9年前に放送されていた魔法少女モノの世界観と地続きなようで、つい、懐かしさや憧れ、

あの頃の思い出が………

　…おっと、少し昔を思い出して話がズレた…

話をもどそう、今、私の目の前にある『テレビ』というものは、実のことを言うと、板状のナノマシンの塊なのである。

　普段、持ち運ぶ時はもっとコンパクトで、俗に『ガラケー』等と呼ばれている状態になる。

　この、『テレビ』『ガラケー』であるが、旧文明の時代にあった何かに、コレに似た物があったようで、慣習的にそう呼ばれているだけの

ただのそれっぽい形をしたナノマシンである。

　慣習的、といえば魔法少女モノが日曜日の朝に放送されるのも、旧文明の時代からの伝統のようなものらしい。

　…また、話がズレていたようだ。

もう一度話をもどして、私があのテキストを思い出した理由を語ろう。

　と、いっても、コンパクトな変身アイテムから衣装やビームその他エフェクトなんかが飛び出してくる様子、いわゆる魔法が私にナノマシンと似ていると感じさせただけである。

　さて、そろそろ、魔法少女モノの話がクライマックスを迎えるところだ。

　どうやらこれが初変身のようでやたらと演出が凝っていて、主人公の目にもまだ、さまざまな感情、葛藤、そして決意が浮かんでいる。

──『心月、憧憬、幼子の夢！』

────『魔法少女、アリス！』

　…なんとも、懐かしい気持ちにさせてくれるような、ハートに月、童話のプリンセスがモチーフの、まさに憧れ！子供の夢！みたいな格好の魔法少女だ。

　要するに、全部盛り。

ただ、もうそういうのではしゃぐ年齢じゃない

私まで、気分が上がってきたような感じがするそういうカッコカワイイ全部盛り。

　そして、次、敵さんの変身シーン。

どうやらこの魔法少女モノは珍しく敵さんも変身するタイプのようだ。

　モチーフは…吸血鬼？

──『真月、零落、竜王の座…』

────『…怪異、ドラクル…』

　ほほう…こっちもなかなかカッコカワイイ感じの雰囲気が出ているな

　にしても、衣装が魔法少女と似ているような気がする。

　おそらく気のせいだろうが深夜アニメの魔法少女モノと同じトラウマの伏線を感じる。

まあニチアサでそんなことあるわけがないな！

　…でも嫌な予感するし目を瞑っていようかな

　…〜〜〜〜♪〜〜♪

…お？エンディング？本編終わった？……ほっ

あとはスタッフロールだけか…………ん？

あれ？なんか主人公の中の人の名前に見覚えがあるような気がするな？他作品に出てたかな？

　ん〜〜？まあいいか、朝ごはん作らなきゃいけないし…とりあえず目玉焼きトーストとかにしようかな〜あとは〜デザートと〜牛乳もいる

　……牛乳？あっ昨日買っておくの忘れてた！

スーパー行かなきゃ！

　…？なんか忘れてるような？まあ、いいか！

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あとがき　兼　☆クレクレ

　はじめましての人ははじめまして！

もう知ってる人はお久しぶりです作者です！

　唐突に魔法少女が書きたくなって新作書き始めてみました！

　普段はクトゥルフ系ばっかり書いてるんですが全く伸びないので今作はクトゥルフ要素抜きで行こうかな〜と、思っています！

　未完のまま放置してる他作品と違って今作は完結まで持っていくつもりなので応援して欲しいし☆と♡が欲しいです！

　こんな欲望ダダ漏れのヘッタクソな作品ですが最後まで読んでくれると嬉しいです！

　あと作者のやる気等の問題で更新頻度がものすごく低いけど許して欲しいです！

　それでは1話目を読んでいただきありがとうございました！また次回以降お会いしましょう！