軽やかな言葉遣いと、少しズレた会話の積み重ねがとても印象的でした。かわいらしさや可笑しさが前に出ているのに、読み進めるほど不安定な空気がにじんでくる感覚があって、独特の読後感があります。りんごさんとのやり取りは意味がはっきりしない部分が多いのに、不思議と感情はまっすぐ伝わってきて、「笑わせたい」という想いが少し切なく感じられました。楽しいのか怖いのか、その境界を行き来するような余韻が残り「癖になる」一編でした。