第43話 レインとの約束

 俺とレインはベッドに入り、お互いに仰向けで横になった。


「フェリス、俺は……。今でも、デガロ監獄島へ行って欲しくないと思ってる」


「うん」


「フェリスが傷つく姿を……俺は、もう見たくない」


「うん」


「俺が行くな……と行っても。フェリスは、行くんだろ?」


「ごめんなさい、お兄ちゃん。私の気持ちは、変わらないよ」


 レインが、俺に覆い被さる。レインは、俺の瞳を真っ直ぐに見た。


「フェリス。これだけは、約束だ。自分の身が危険だと感じたら、直ぐに俺を呼べ。直ぐに、だ。いいな?」


「うん」


 レインは、俺に顔を近づけ……。唇が、重なる。


 前回のキスの時とは違い、焦じらされる事なく、最初から濃厚なキスだった。それに、いつもより……。力強い、気さえする。


「んん……。ん……」


 お互いの唇が何度も重なり、舌が絡み合う。


「フェリス、好きだ。大好きだよ」


「うん」


 レインとのキスが……。


 安らぎの時間が……。


 過ぎていく。

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