とある手記の秘密

神狐

Prologue

俺には叔父さんがいた。俺は叔父さんが好きだったし、叔父さんも俺のことを愛してくれていた...と思う。

でも叔父さんはだんだんと可笑しくなっていった。どこが、とは言えないけど。

そして叔父さんは死んでしまった。

医師が言うには過労死らしい。がどうにもそうは思えない。

叔父さんが働いていたところはホワイトというわけでもないがブラック会社ではなかった。それに、よくメールで面白かったことや失敗したことを教えてくれて、最後に「雰囲気のいい職場だよ。ここに就職できてよかった」っていっつも言ってた。


なのに、急にそういうメールが来なくなったんだ。

前までは毎日メールが来てたのに、だんだんと来る頻度が少なくなって、最後の方だと送られてこなかった。

だから「今日はどうだった?」って聞いても「普通だよ」としか返ってこなかった。


そうして疑問を抱えたまま遺品整理をしていたら叔父さんが書いたであろう日記と手紙が出てきた。


手紙には


この手紙を読んでいるってことは”私”はもういないっていうことだね。

じゃあこれを読んでいる”誰か”にお願いがある。

この手紙がついている日記を読まないでくれ。

読んだら真実がわかるだろう。読まなかったら真相は闇の中だ。

そして、最後のページは絶対に開かないでくれ。

最後のページには”真実”が載っている。

そして―

この日記はまだ”私”が書いているうちに読んでくれ


さようなら、また会えたなら

                               =




って書いてあった。なぜかわからないけどとても不気味で身震いしてしまった。


手紙には日記を読むなって書いてあるけどそう言われると読んでみたくなるのが人間。


そうして俺は日記を読み出した

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