逃げ場所を持っていた高校生の康太が公園で妖精と出会うも、そこには肝心の翅(はね)がない…
そんなオープニングによる物語は、とても静かで美しく、それでいて身近に感じることができました。
おそらくそれは、想いや繋がりが丁寧に扱われているからなのでしょう。
誰にでもある感情をエレナがそっと拾ってくれて、ごまかしている自分を正してくれる。
そんな優しい導き手のような存在に映りながら読んでました。
帰る場所があることの貴重さを感じると同時に、本当の居場所とは心のありかのことなのかなと考えました。
様々な思索をもたらしてくれるのも、翅のない妖精エレナが澄んだ存在だからこそ。
目に見えないことにこそ、大切なものが含まれている。
そして想いを大事にすることで、取り戻せるものがある。
誰かを想うことの大切さをあらためて感じることができる、ハートフルな物語です。