第2話 初戦闘
取り合えず固有スキルで何が出来るのか、そしてスキルがどういう効果なのか確かめてみるか。俺は一先ず棒術のスキルを発動させるために、近くにあった木の枝を拝借する。
「許せ。これも俺の力を付けるためだ。んで、ヘルプを見た感じ、これで棒術のスキルが発動するのかな?」
棒を思いっきり握りしめて力を籠める。そうすると魔法陣の様な物が発生して、棒の扱い方と言うモノが脳内へとインストールされた様な感覚を覚える。
「そう言う事ね。魔力を肉体と枝で循環させる事でスキルが発動するって事か。」
俺は新たに追加されたヘルプを見つつ、スキルの発動の仕方に付いて理解させられた。それから魔物を相手に試してみようと辺りを見回していると、魔物が居た。
「〈解析〉」
名前 無し
種族 骨人
種族スキル
劣骨体Lv1.骨修復Lv1.
戦闘スキル
体術Lv1.剣術Lv1
魔力スキル
魔力感知Lv1.魔力操作Lv1
耐性スキル
状態異常無効.闇耐性Lv1.刺突耐性Lv1.光脆弱Lv10.打撃脆弱Lv10.火炎脆弱Lv10.聖銀脆弱Lv10.回復脆弱Lv10.神聖脆弱Lv10
SP 0
次の瞬間…敵の骨人の身体と手に持っている剣に魔法陣が展開された。恐らくは体術と剣術のスキルであろうことは察せられる。
俺は近寄ってきたスケルトンの攻撃を、棒術のスキルでいなす。だが、スキルは同等そして、身体能力でも同等と言う事で、良い手立てを打てないでいた。
「そこだ…」
剣を振り下ろした瞬間に、俺は後ろへと飛びスケルトンの身体に打撃を打ち込む。それによりダメージを受けたスケルトンは、それ以上の被弾を許すものかと言った形相で、体を捻じり回避した。
だが、無理に回避した事でその態勢が大きく崩れる事になる。それを見越して枝を大きく振りかぶり、その隙だらけの頭蓋目掛けて枝を振り下ろす。
ガキャァ~ン…そんな音が墓地に響き渡る。そして、俺は初めて敵を倒す事に成功した。俺は敵の死体を幾つかピックアップして解析に掛ける。
「この骨って何か活用できないのかな?まぁ、取りあえず〈解析〉」
名前 骨人の骨
品質 G
説明 微量の魔力を蓄えた骨
名前 朽ちた怨念剣
品質 G
説明 怨念が豊富に籠った剣。その刀身は完全に朽ちている
「怨念が…おるんだ。…怨念が、おんねn…イダッ」
何だ?骨人からの攻撃でも喰らったか?いや…背後には居ねぇな。それに恐らくは解析しない限りは敵対しない筈だ。
「うん?こんな嫌な気配のする石なんてあったか?」
名前 女神の投石
品質 E
説明 ツッコミの女神の投石…僅かにだが神の力が注入されている
《条件を達成しました。新たに称号〈ボケ役〉を習得しました》
《SPを5取得しました》
「称号、と言うか最初の称号がボケ役って…何か損した気分。…っていうかボケ役ってなんだよボケ役って。私がボケとでも言いたいのか?」
まぁ…つまらんダジャレを言ったのはそうだけどさ。まさかツッコミの女神何てトンチキな名前の女神から一石投じられるとは思わなかったよ。
「取り合えずなんか気分も悪いしインベントリに入れておこう。序に骨と剣も回収しておくか。何かに使えるかもだし」
はぁ…何かどっと疲れたな。まさかゲームを始めて数時間でこんなトンチキ状況に陥るとは思いもしなかったよ。と言うかツッコミの女神ってなんだよ。それじゃあボケの女神とかも居るのか?
「まぁ…女神関連は考えていても仕方ない事か。はぁ…あっ、そう言えば足元を見ろって言われたな。ちゃんと確認してみるかね。」
それから足元の確認をしてみると、何やら可笑しなモノを発見した。何かの入口か?土に隠れているが取っ手が見える。取り合えずは土を退かしてみるか。
《迷宮〈死王の実験場〉を発見しました》
《SPを10取得しました》
《条件を達成しました。称号〈迷宮発見者〉を習得しました》
《SPを5取得しました》
「おっとぉ…まさか足元にダンジョンがあるとはな。あの女性の忠告が無ければ見逃していただろう。」
ダンジョンの内部に侵入すると同時に襲ってきた感覚は、氷の様に背筋を駆け抜けた。それの感覚に従って半ば無意識的に回避する。その場所にいたのは、ゾンビ…そう言われている魔物だった。
名前 無し
種族 ゾンビ
種族スキル
不死体Lv1.腐敗Lv1
汎用スキル
暗視Lv5.
戦闘スキル
体術Lv3.格闘Lv2.咬牙Lv2.劣再生Lv3
魔力スキル
魔力感知Lv1.魔力操作Lv1
耐性スキル
状態異常無効.闇耐性Lv1.打撃耐性Lv1.光脆弱Lv10.火炎脆弱Lv10.回復脆弱Lv10.神聖脆弱Lv10
SP 0
取り合えずあの再生…滅茶苦茶厄介だな。それに高レベルの格闘…こんな奴に勝てるのか?しかも打撃耐性がある。少しだけ特訓してから此処に来るか。
それからダンジョンから表の墓地に帰ってきて、俺はこの瘴気の檻から脱出しようとしていた。この先に何があるのかを知るのと、脆弱スキルへのせめてもの抵抗の為に。
「ふ~は~…よし、出るか。」
瘴気の檻より脱出した途端に込み上げてくるのは、途轍もない拒否感だった。これに触れるな。さっさと己が領地へと帰宅するが良い。そう言われたような気分だった。
そして俺は死んだ。
「って、起きるたびに墓地から出るのね。それじゃあ、何かあるまで適当に日の光に当たっていくか。」
《条件を達成しました。戦闘系スキル〈体力回復Lv1〉が習得可能です。習得しますか?》
「とりあえずは、はい」
《新しく戦闘系スキル〈体力回復Lv1〉を習得しました》
《残りSPは17です。》
これで長く耐えられると良いけど、それじゃあ行くか。
それから何度も何度も死に戻った結果、こんな感じのステータスに変わった。
名前 レイ・ストヴァレン
種族 骨人
固有スキル 解析Lv1
種族スキル
劣骨体Lv1.骨修復Lv1.
汎用スキル
演算処理Lv1.言語学Lv1
戦闘スキル
棒術Lv1.体力回復Lv2
強化スキル
魔力強化Lv1.硬化Lv1
生産スキル
錬金術Lv1
魔力スキル
魔力感知Lv1.魔力操作Lv1
耐性スキル
状態異常無効.闇耐性Lv1.刺突耐性Lv1.光脆弱Lv2.打撃脆弱Lv10.火炎脆弱Lv10.聖銀脆弱Lv10.回復脆弱Lv10.神聖脆弱Lv10
称号
ボケ役.迷宮発見者.死に戻り
SP 22
————————
あとがき
皆さまここまで読んでくださって、ありがとうございます。
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