🔴最初の貴美子の右上腕部に現れた文字

　𐡇𐡠𐡆𐡠𐡅𐡠 𐡋𐡉 𐡓𐡡𐡔 𐡔𐡠𐡋𐡠𐡌𐡠 𐡅𐡌𐡠𐡋𐡠𐡀𐡊𐡠 𐡇𐡠𐡆𐡠𐡅𐡕𐡠 𐡃𐡠𐡇𐡠𐡓𐡠𐡕𐡠 𐡌𐡠𐡇𐡠

　𐡍𐡤𐡅𐡠𐡓𐡠 𐡃𐡠𐡉𐡢𐡃𐡠𐡏𐡠 𐡔𐡠𐡋𐡠𐡈𐡠 𐡅𐡉𐡠𐡒𐡠𐡃𐡠 𐡅𐡏𐡠𐡋𐡠𐡌𐡠 𐡔𐡠𐡁𐡠𐡏𐡠 𐡔𐡠𐡐𐡠𐡓𐡠 𐡌𐡠𐡆𐡠𐡏𐡠𐡆𐡠𐡏𐡠

　𐡂𐡠𐡁𐡠𐡓𐡢𐡉𐡠 𐡃𐡠𐡁𐡠𐡇𐡠𐡓𐡠 𐡔𐡠𐡇𐡠𐡋𐡢𐡉𐡠𐡍𐡠 𐡒𐡠𐡋𐡢𐡉𐡠𐡐𐡠 𐡃𐡠𐡂𐡤𐡔𐡠𐡌𐡠 𐡅𐡂𐡠𐡐𐡢𐡉𐡠 𐡓𐡤𐡅𐡠𐡇𐡠𐡍𐡢𐡉𐡠 𐡒𐡠𐡍𐡢𐡉𐡠𐡍𐡠

　𐡀𐡠𐡋𐡠𐡄𐡠 𐡃𐡠𐡂𐡠𐡋𐡠 𐡍𐡠𐡇𐡠𐡌𐡠 𐡅𐡀𐡠𐡓𐡠𐡏𐡠 𐡁𐡠𐡒𐡠𐡏𐡠 𐡉𐡠𐡌𐡠 𐡓𐡠𐡈𐡠𐡇𐡠 𐡔𐡠𐡌𐡢𐡉𐡠 𐡁𐡠𐡃𐡠𐡌𐡠 𐡎𐡠𐡁𐡠𐡏𐡠

（母音文字削除後）

　𐡇𐡆𐡅𐡀 𐡋𐡓𐡉𐡔 𐡔𐡋𐡌𐡀 𐡅𐡌𐡋𐡀𐡊𐡀 𐡇𐡆𐡅𐡕𐡀 𐡃𐡇𐡓𐡕𐡀 𐡌𐡇𐡀

　𐡍𐡅𐡓𐡀 𐡃𐡉𐡃𐡏 𐡔𐡋𐡈 𐡅𐡉𐡒𐡃 𐡅𐡏𐡋𐡌𐡀 𐡔𐡁𐡏𐡀 𐡔𐡐𐡓𐡀 𐡌𐡆𐡏𐡆𐡏

　𐡂𐡁𐡓𐡉𐡀 𐡃𐡁𐡇𐡓 𐡔𐡇𐡋𐡉𐡍 𐡒𐡋𐡉𐡐𐡀 𐡃𐡂𐡅𐡔𐡌𐡀 𐡅𐡂𐡐𐡉 𐡓𐡅𐡇𐡍𐡉𐡀 𐡒𐡍𐡉𐡍

　𐡀𐡋𐡄𐡀 𐡃𐡂𐡋𐡀 𐡍𐡄𐡌 𐡅𐡀𐡓𐡏𐡀 𐡁𐡒𐡏 𐡉𐡌𐡀 𐡓𐡈𐡇 𐡔𐡌𐡉𐡀 𐡁𐡃𐡌𐡀 𐡎𐡁𐡏

（意味）

　幻視は頂点に達し、天使が終末の光景示す

　知識の火は燃え広がり、七層の世界が震え始める

　選ばれし者は物質の殻を脱ぎ、霊翼を得る

　デミウルゴスが咆哮し、地が裂け海は沸騰し、空を血に染める

🔴第二の貴美子に現れた文字

　𐡍𐡤𐡅𐡠𐡓𐡠 𐡃𐡠𐡇𐡤𐡊𐡠𐡌𐡠 𐡍𐡠𐡇𐡠𐡕𐡠 𐡅𐡏𐡠𐡋𐡠𐡌𐡠 𐡃𐡠𐡂𐡠𐡋𐡠 𐡍𐡠𐡐𐡠𐡋 𐡇𐡠 𐡀𐡡𐡍𐡣𐡔

　𐡈𐡤𐡐𐡠𐡍𐡠 𐡕𐡤𐡁 𐡌𐡠𐡕𐡡 𐡋𐡠 𐡌𐡠𐡉𐡠 𐡀𐡡𐡋𐡠 𐡔𐡢𐡐𐡠𐡏𐡠 𐡃𐡠𐡉𐡢𐡃𐡠𐡏𐡠

　𐡔𐡡𐡕 𐡁𐡠𐡍𐡢𐡉𐡠𐡍 𐡀𐡠𐡓𐡠𐡐𐡠 𐡁𐡠𐡍𐡠 𐡔𐡠𐡁𐡠𐡏𐡠 𐡌𐡢𐡋𐡢𐡉𐡠𐡍 𐡓𐡠𐡔𐡠𐡌 𐡅𐡇𐡠𐡔𐡣𐡊𐡠 𐡍𐡠𐡄𐡠𐡓

（母音文字削除後）

　𐡍𐡄𐡅𐡓𐡀 𐡃𐡇𐡊𐡌𐡀 𐡍𐡇𐡕 𐡅𐡏𐡋𐡌𐡀 𐡃𐡂𐡋𐡀 𐡍𐡐𐡋 𐡇𐡀 𐡀𐡉𐡍𐡅𐡔

　𐡈𐡅𐡐𐡍𐡀 𐡕𐡅𐡁 𐡌𐡀𐡕𐡉 𐡋𐡀 𐡌𐡉𐡀 𐡀𐡉𐡋𐡀 𐡔𐡐𐡏𐡀 𐡃𐡉𐡃𐡏

　𐡔𐡉𐡕 𐡁𐡍𐡉𐡍 𐡀𐡓𐡐𐡀 𐡁𐡍𐡀 𐡔𐡁𐡏𐡀 𐡌𐡋𐡉𐡍 𐡓𐡔𐡌 𐡅𐡇𐡔𐡅𐡊𐡀 𐡍𐡄𐡓

（意味）

　叡智の光が降注ぎ、偽世界崩壊す。「見よ、エノシュ、

　洪水が再び来たる、水にあらず知識の奔流なり

　セトよ、子らの舟を造れ、七つの言葉を刻み闇を照らせ」

🔴第三の貴美子に現れた文字

　𐡔𐡠𐡁𐡠𐡏𐡠 𐡌𐡢𐡋𐡢𐡉𐡠𐡍 𐡄𐡡𐡉𐡠𐡍 𐡌𐡠𐡐𐡠𐡕𐡠𐡇𐡠 𐡃𐡠𐡐𐡤𐡓𐡠𐡒𐡠𐡍𐡠

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡒𐡠𐡃𐡠𐡌𐡠𐡉𐡠 𐡍𐡤𐡅𐡠𐡓𐡠 𐡃𐡠𐡌𐡣𐡕𐡠 𐡌𐡠𐡏𐡢𐡉𐡠𐡍𐡠 𐡃𐡠𐡀𐡠𐡋𐡠𐡄𐡠 𐡃𐡠𐡒𐡤𐡔𐡠𐡈𐡠 𐡒𐡠𐡓𐡢𐡉 𐡅𐡍𐡠𐡐𐡠𐡔𐡠 𐡌𐡠𐡏𐡢𐡉𐡠𐡓𐡠

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡕𐡢𐡉𐡠𐡍𐡠𐡉𐡠𐡍𐡠 𐡈𐡠𐡋𐡠𐡋𐡠 𐡃𐡠𐡃𐡠𐡂𐡠𐡋𐡠 𐡊𐡠𐡃𐡠𐡁𐡤𐡕𐡠 𐡃𐡠𐡀𐡠𐡋𐡠𐡄𐡠 𐡃𐡠𐡂𐡠𐡋𐡠 𐡂𐡠𐡋𐡢𐡉 𐡅𐡍𐡠𐡈𐡤𐡓𐡢𐡉 𐡔𐡠𐡐𐡠𐡓𐡠 𐡌𐡠𐡇𐡢𐡉𐡢𐡉𐡠𐡋

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡕𐡠𐡋𐡢𐡉𐡠𐡕𐡠𐡉𐡠 𐡏𐡢𐡉𐡠𐡓𐡤𐡕𐡠 𐡃𐡠𐡍𐡠𐡐𐡠𐡔𐡠 𐡔𐡡𐡉𐡠𐡍𐡠 𐡃𐡠𐡂𐡤𐡔𐡠𐡌𐡠 𐡔𐡠𐡇𐡠𐡋𐡠 𐡅𐡇𐡠𐡆𐡤𐡕𐡠 𐡓𐡤𐡇𐡠𐡍𐡠𐡉𐡠 𐡐𐡠𐡕𐡠𐡇

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡓𐡠𐡁𐡢𐡉𐡠𐡏𐡠𐡉𐡠 𐡊𐡢𐡋𐡢𐡉 𐡃𐡠𐡂𐡤𐡔𐡠𐡌𐡠 𐡔𐡠𐡁𐡠𐡏𐡠 𐡔𐡠𐡐𐡠𐡓𐡠 𐡃𐡠𐡁𐡠𐡍𐡢𐡉𐡠𐡍𐡠 𐡍𐡠𐡐𐡠𐡋 𐡅𐡕𐡠𐡓𐡠𐡏𐡠 𐡃𐡠𐡇𐡡𐡉𐡠𐡓𐡤𐡕𐡠 𐡐𐡠𐡕𐡠𐡇

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡇𐡠𐡌𐡢𐡉𐡠𐡔𐡠𐡉𐡠 𐡀𐡠𐡁𐡠 𐡃𐡠𐡏𐡠𐡋𐡠𐡌 𐡀𐡠𐡋𐡠𐡄𐡠 𐡃𐡠𐡒𐡤𐡔𐡠𐡈𐡠 𐡒𐡠𐡓𐡢𐡉 𐡅𐡌𐡠𐡂𐡢𐡉𐡠𐡍 𐡃𐡠𐡍𐡠𐡈𐡤𐡓𐡤𐡕𐡠 𐡒𐡠𐡌

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡔𐡢𐡕𐡠𐡉𐡠 𐡁𐡠𐡕 𐡇𐡤𐡊𐡠𐡌𐡠 𐡎𐡣𐡐𐡢𐡉𐡠 𐡒𐡠𐡓𐡢𐡉 𐡅𐡍𐡤𐡅𐡠𐡓𐡠 𐡃𐡠𐡃𐡤𐡁𐡠𐡓𐡠 𐡉𐡠𐡄𐡠𐡁

　𐡌𐡢𐡋𐡠 𐡔𐡠𐡁𐡢𐡉𐡠𐡏𐡠𐡉𐡠 𐡌𐡠𐡐𐡠𐡕𐡠𐡇𐡠 𐡃𐡠𐡐𐡤𐡓𐡠𐡒𐡠𐡍𐡠 𐡊𐡠𐡋 𐡔𐡠𐡐𐡠𐡓𐡠 𐡃𐡠𐡒𐡠𐡓 𐡅𐡀𐡣𐡓𐡠𐡇𐡠 𐡃𐡠𐡁𐡠𐡁𐡠𐡋𐡠 𐡐𐡠𐡕𐡠𐡇

（母音文字削除後）

　𐡔𐡁𐡏𐡀 𐡌𐡋𐡉𐡍 𐡄𐡉𐡍 𐡌𐡐𐡕𐡇𐡀 𐡃𐡐𐡅𐡓𐡒𐡍𐡀

　𐡌𐡋𐡀 𐡒𐡃𐡌𐡉𐡀 𐡍𐡄𐡅𐡓𐡀 𐡃𐡌𐡅𐡕𐡀 𐡌𐡀𐡏𐡉𐡍𐡀 𐡃𐡀𐡋𐡄𐡀 𐡃𐡒𐡅𐡔𐡈𐡀 𐡒𐡓𐡉 𐡅𐡍𐡐𐡔𐡀 𐡌𐡀𐡏𐡉𐡓𐡀

　𐡌𐡋𐡀 𐡕𐡉𐡍𐡉𐡍𐡀 𐡈𐡋𐡋𐡀 𐡃𐡃𐡂𐡋𐡀 𐡊𐡃𐡁𐡅𐡕𐡀 𐡃𐡀𐡋𐡄𐡀 𐡃𐡂𐡋𐡀 𐡂𐡋𐡉 𐡅𐡍𐡈𐡅𐡓𐡉 𐡔𐡐𐡓𐡀 𐡌𐡇𐡉𐡉𐡋

　𐡌𐡋𐡀 𐡕𐡋𐡉𐡕𐡉𐡀 𐡏𐡉𐡓𐡅𐡕𐡀 𐡃𐡍𐡐𐡔𐡀 𐡔𐡉𐡍𐡀 𐡃𐡂𐡅𐡔𐡌𐡀 𐡔𐡇𐡋𐡀 𐡅𐡇𐡆𐡅𐡕𐡀 𐡓𐡅𐡇𐡍𐡉𐡀 𐡐𐡕𐡇

　𐡌𐡋𐡀 𐡓𐡁𐡉𐡏𐡉𐡀 𐡊𐡋𐡉 𐡃𐡂𐡅𐡔𐡌𐡀 𐡔𐡁𐡏𐡀 𐡔𐡐𐡓𐡀 𐡃𐡁𐡍𐡉𐡍𐡀 𐡍𐡐𐡋 𐡅𐡕𐡓𐡏𐡀 𐡃𐡇𐡉𐡓𐡅𐡕𐡀 𐡐𐡕𐡇

　𐡌𐡋𐡀 𐡇𐡌𐡉𐡔𐡉𐡀 𐡀𐡁𐡀 𐡃𐡏𐡋𐡌 𐡀𐡋𐡄𐡀 𐡃𐡒𐡅𐡔𐡈𐡀 𐡒𐡓𐡉 𐡅𐡌𐡂𐡉𐡍 𐡃𐡍𐡈𐡅𐡓𐡅𐡕𐡀 𐡒𐡌

　𐡌𐡋𐡀 𐡔𐡉𐡕𐡀𐡉𐡀 𐡁𐡕 𐡇𐡊𐡌𐡀 𐡎𐡅𐡐𐡉𐡉𐡀 𐡒𐡓𐡉 𐡅𐡍𐡄𐡅𐡓𐡀 𐡃𐡃𐡅𐡁𐡓𐡀 𐡉𐡄𐡁

　𐡌𐡋𐡀 𐡔𐡁𐡉𐡏𐡉𐡀 𐡌𐡐𐡕𐡇𐡀 𐡃𐡐𐡅𐡓𐡒𐡍𐡀 𐡊𐡋 𐡔𐡐𐡓𐡀 𐡃𐡒𐡓 𐡅𐡀𐡅𐡓𐡇𐡀 𐡃𐡁𐡁𐡋𐡀 𐡐𐡕𐡇

（意味）

　七つの言葉は、救済の鍵なり。

　第一の言葉は、光の起源。真の神の源泉を呼び起こし、魂を目覚めさせる。

　第二の言葉は、影の欺瞞。デミウルゴスの偽りを暴き、層の守護者を無力化。

　第三の言葉は、魂の覚醒。物質の眠りから脱し、霊的視界を開く。

　第四の言葉は、物質の牢獄。七つの層の構造を崩壊させ、自由の門を開く。

　第五の言葉は、永遠の父。真の神を呼び寄せ、保護の盾を成す。

　第六の言葉は、叡智の娘。ソフィアを召喚し、導きの光を与える。

　第七の言葉は、救済の鍵。すべての層を貫き、虚空への道を拓く。

「セトの幻視録」グノーシス黙示録 まえがき

　グノーシス主義は、主に1世紀から4世紀にかけてのキリスト教異端運動で、知識（gnosis）による霊的救済を強調する二元論的哲学である。

　物質世界を悪の創造物とし、真の神（至高の霊的存在）とデミウルゴス（偽の創造神）を区別する。

　1945年エジプトで発見されたコプト語写本のナグ・ハマディ文書が主な原点となっている。Apocalypse of Adam（アダムの黙示録）、Gnostic Apocalypse of Peter（ペテロのグノーシス黙示録）などの黙示録を含む。

　これらは2世紀頃のギリシャ語原典に基づくが、聖書成立以前のプレ・クリスチャン期のグノーシス文献は発見されなかったが、東京大学古文書文献史学研究室の小林遼助教授によって、一部発見され解明された。

　フェニキア文字から派生したアラム文字は、紀元前8世紀頃に発展し、22の文字からなるアルファベット体系である。

　小林遼助教授の発見したプレ・クリスチャン期のグノーシス文献は、新旧聖書に使用されたアラム語よりも古い紀元前14～10世紀の古代フェニキア語で書かれている。

　小林遼助教授は、古代フェニキアの港湾都市ラタキア近郊の古代都市のウガリト遺跡から、羊皮紙の断片、石板、木片などから、解読されていない古代フェニキア語を分析した。紀元前14～10世紀の文書と想定される。

　ウガリト文字により、セム語の神話・文学（バアル神話）が記述されており、この文字は古代フェニキア文字の原型とも言われている。

　新約聖書・旧約聖書の原点で用いられているのは古代アラム語である。アラム語は、セム語派の古代言語で、紀元前11世紀頃にシリア地域のアルメ人によって話され始め、アッシリア帝国、バビロニア帝国、アケメネス朝ペルシア帝国の公用語として中東全域に広がった。

　グノーシス黙示録は、幻視、隠された知識、終末の救済を描き、物質からの解放をテーマにする。

「セトの幻視録」

　紀元前7世紀頃、バビロン捕囚前のユダ王国。預言者セトの子孫の「エノシュ」が、荒野で天使から啓示を受ける。天使は、物質世界の創造を偽神の欺瞞とし、知識による霊的覚醒を予言した