第17話 援軍4

「わはは!

 もちろん、もちろん!」

「如水(じょすい)殿がいれば千人力。

 いや、万人力でござる。」

「わはは!

 官兵衛殿、ちと言いすぎだわ!」

まんざらでもない、黒田如水。彼は戦の申し子。

日々の鍛錬は何故か?

答えは戦だ。学び得た兵法を、実戦で用いるいい

機会である。

上機嫌なのはそれゆえだ。

 感心なのは、出陣の準備は完了している事。

10万の大軍は、いつでも出師(すいし)可能である。

なぜこのような事ができたのか?

それは

彼の諜報網である。日本全土の新聞社に、間者を送り込んでいた。ゆえに情報は迅速に上がってくる。

 彼は今でも天下に興味がある。

もちろんほぼ不可能なのは

承知しているが、

あわよくば、である。

「官兵衛殿。

 委細(いさい)承知した。

 10万の兵を率いて、向かいますぞ。」


 直江兼続。孫子がすきすぎて、竹簡(ちっかん)に

すべて模写したという。

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