マルシェ ☕
上月くるを
マルシェ ☕
古ビルの螺旋階段秋の蟻
秋茄子や高速下の三角地
あをぞらに柿鈴生やジャポニスム
ぎらぎらとゴッホの日の輪秋の川
穴あれば覗いてみたる昼の月
川風にぽきと折れたる芒かな
昼顔や廃スナックが「いらつしやい」
群れいとひつつ群れをなすゑのこ草
学校の壁のゆーふおーてんがいばな
コスモスはひそりひそりと語り合ふ
木洩日の珈琲マルシェ秋の蝶
この家もをんなあるじや秋桜
ポケットに草稿のあり柿もみぢ
字余りと字足らずとあり十日菊
重畳やいく山越せば楽の国
満を辞し黄落待てる大銀杏
秋薔薇やさしく拒むよその庭
秋風に透きとほりゆく豆の殻
萩咲くや千々に乱るることもなく
秋の炉を猫のみいみに訊いてみる
マルシェ ☕ 上月くるを @kurutan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます