聖クレバー学園
それは、0歳から18歳までの聖なる使徒を育てる、孤児院を兼ねた、全寮制の学園。
聖なる使徒(聖魔導師とも言う)である私達は、
寮は2つに分かれていて、男子寮が
「ララ・ディアム!貴女、また任務の報告を怠りましたね!?」
「やべ、ばれた」
私の名前を呼び、甲高く私を非難するのは、学園長。
とっくの昔に婚期を逃した可哀想な女性である。
「ごめんなさーい」
「貴女、この間も同じことをしているじゃないですか!全く…理事長先生も何故このような者を庇うのでしょうか……」
心底理解出来ない、と言わんばかりに額を押さえる学園長。
「良いですか?貴女は誇り高き聖魔導師…聖なる使徒なのですよ。人類の最後の砦です。貴女は聖なる使徒に相応しくありませんわ!」
(耳が痛い…)
うるさいなぁ、と顔を顰めれば、学園長は一段と声を荒らげた。
「神の子に選ばれる為、他の生徒達は日々真面目に生活しているというのに…」
「学園長先生、理事長先生が探していましたよ」
「
カツカツカツ、とヒールの音を鳴らし、学園長は理事長室へと歩いて行った。
「ありがとう、修道女カルディア」
「ふふ。…でも、任務報告を怠るのは駄目ですよ?ララ」
「はぁ〜い」
「気を付けてね」
ふわりと微笑むのは、修道女カルディア。
聖クレバー学園の中でも特に優しいで有名な修道女だ。
問題児の私にも優しく接してくれる、 数少ない職員でもある。
《聖魔導師No.125674。ランク・A、エリア・ディアー街へ任務に行きなさい》
放送で呼ばれ、私は修道女カルディアに挨拶をし、任務へと向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます