第2話 セシリアの欲しかったもの

 とりあえず、俺の奥さんにと嫁ぎに来た、

 ソニア、カレン、アステナにちゃんと、 

 説明はした。


 「分かりました!それなら、とりあえずこのお屋敷に住まわせて頂いていいですか?きっと治る方法が見つかるはずです。」


 とアステナが言い、ソニア、カレンもそのつもりだ。


 セシリアには大事な話があるからと自分の部屋で本を読んでもらっている。


 ちなみに、ソニアは18歳、カレンは20歳、

 アステナは25歳との事だ。


 こんなオッサンで女性アレルギーの人間どこが良いんだかと冷静になってくれれば、帰ってくれるはずだと、一応、元勇者である俺は、広い屋敷に住んでいるので、住む事を許可した。


 「では、三人共、住む事に許可は出す。自分自身で身銭は稼いでくれ。それくらいはできなきゃ困る。そして、セシリアには十分配慮してくれ。あの子は賢いし、竜の子だ。俺が大切に育てている娘のような子だから、悪影響を出したら、追い出すぞ。それでいいかな?」


 三人共に頷き、それぞれ自分の部屋を決めて入ったようだ。


 セシリアが自分の部屋から出て来た。


 「お父様。あの三人の方々はお父様のお嫁さんにしたらどう?そうしてうちまで来られたのでしょう?」


 さすがセシリア。頭が良い。おまけに耳も良いのか!?全部筒抜けだったらしい。


 「お父さんはもう歳を取りすぎた。それに女性アレルギーだ。あの人達にはもっと相応しい男性の方と結婚した方が良い。セシリア。大人には大人のちゃんとした心を持つのが大切だ。分かってくれるな?」


 とセシリアを説いた。


 「分かりました。とりあえず、うちにはしばらく住むんでしょ?」


 「ああ、そうだが、どうした?」


 「なら、仲良くはなって良い?」


 「構わないがどうしてだ?」


 「お母さんがずっと欲しかったの!!だから、あの人達が居てくれたら、セシリアは嬉しいの!!」


 俺の心にグングニルの槍が突き刺さった。


 やはり、母親の存在は欲しかったのか、、、セシリアには迷惑をかける、、、自然と目に熱いものがあった。

 セシリアの為だ。しばらくは居てもらおう。


 「分かった。迷惑をかけるなよ。セシリア。」


 「はい。お父様!!」


 セシリアの天使の様な笑顔が目に焼き付いた。


 三人には、ちゃんと身銭が稼げるくらいになったら、ちゃんと話そう。


 まったく英雄が聞いて呆れる。セシリアの思いをちゃんと考えていなかった。


 まぁ、追い出してはいないし、とにかく上手く生活できるか、みんなで暮らしてみないと分からないな。とりあえず、今の状況に流されてみるか。


 後は、執事だったアレフを呼び戻すか、、、

 嫁が三人ともなると、女性も必要だから、ガイアにメイドや馬車等のいろいろな手配をするか、、、

 ガイアの娘のソニアもいるしな。

 それくらいはしてくれなきゃ困る。


 そう言って、今日のところは夜にみんなで食事に出かけ、セシリアは三人ともに仲良くなり、三人ともに喧嘩等せず、ちゃんとセシリアに気を使っているところを見ると、真剣に俺に嫁ぎに来たんだな。と確認はできた。


 ちなみにセシリアは竜なので、いくら俺に触られても、アレルギーは出ない。


 とりあえず、それで今日は休んだ。

  

 

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