真面目な受験生の京介が、自律行動する「狂戦士」アバターに閉じ込められ、レベル1のまま最終ボスへ無限突撃する物語だ。本人の意図に反して家宅侵入や破壊を繰り返すが、それが偶然にも隠しアイテム発見や他プレイヤーの救済に繋がり、伝説の英雄と誤認されていく展開が痛快である。咆哮を崇高な演説に「神訳」する妖精猫ポヌルとの掛け合いや、ログアウト不可の絶望を笑いに変えるテンポの良さが魅力だ。
「勘違いもの」や、意図しない行動が好転するコメディを好む読者。絶望的な状況をハイテンションなツッコミで打破する作風に惹かれる層におすすめできる。