結末まで読ませていただきました。
とても強く、そして苦い余韻の残る物語でした。
圧倒的な力を持つ女王セフィリア。
強すぎるがゆえに誰も隣に立てず、周囲からじりじりと少しずつ浮いていく描写がとてもリアルで、読んでいて胸が痛くなります。ひどい!と思いつつ、人間ってこうかもなあ、と思わされたり。
そんな彼女の前に現れるのが、敵でありながら唯一対等に向き合える存在、リヴェル。
この二人の関係が本当に印象的でした。
敵味方でありながら、どこかで理解し合ってしまう距離感が、この物語の軸になっていると感じます。
そして終盤。
敵国の王、ロゼルトとリヴェルの関係、そしてその決着がとにかく見事でした。
最後に「見えてしまうもの」がある。
そのうえで選ばなければならない結末が、苦くて、それでも美しいです。
セフィリアの最後の選択もまた、重さと覚悟を伴ったもので、とても納得感がありました。
単なるハッピーエンドではなく、「引き受けたうえでの未来」になっているところが好きです。
強さゆえの孤独と、それでも誰かと向き合おうとする物語。
重くて、でも確かに前に進むラストが心に残りました。