Appleツリーの木の中で

北条秋月

第1話Appleツリーの木の中で

休憩室の片隅で、コーヒーを片手に僕はある青年の言葉を聞いていた


「僕は、一生ふざけていたいんです」


思わず耳を疑うような言葉だが、その時の僕には妙に胸にささった


彼が言う「ふざけていたい」というのは、楽しみたいという言葉の表れなんだと思う。

彼からは、毎日を楽しみたいという気持ちが

ありありと伝わってくる。


そうか、なぜならそれは今の僕が1番望んでいて、そして、1番足りないものなのだから


それを探しにここへ来たのかも?

ふと、そう思い、コーヒーを一口飲んだ


このAppleツリーという木の中で、一つ一つ実が育ち、大きな1つのリンゴになるのだと

私は毎日実感していた




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