神棚

神棚


蓮花の住んでいる家は家賃が安く、そしてアクセスのよい練馬にある。

だが、治安があまりよくなく素性の知れない外人が隣に引っ越してきて来て蓮花はそいつから女を求める黄色のメモをもらったこともあった。


「たくっ…どいつもこいつも手軽に女を求めやがって!」


“ブラックのhelpにイエローの申し訳ありません。”


ともかく蓮花の身持ちはそこそこ固く、男に体を許すことはまあなかった。


蓮花はメモを破り捨てるが隣の部屋からはとてもじゃないが聞いていられない愚痴っぽい英語のラップがたまに聞こえてきていた。


蓮花は神棚に話しかけた。

「おい、神様、売り切れか?」


(しまいにゃぁ祟るぞ蓮花…。)


「酒を持ってきて崇めるから祟るのは勘弁して。」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る