第12話 炎の試練と魔族の猛襲

1. 試練の終わりと欠片への道


精霊の遺跡での試練を終え、俺、悠真・ヴァルハラは仲間たちと共に洞窟の外へ出た。灼熱の峰の熱風が体を焼くが、耐熱スキルの効果で耐えられる。ステータスウィンドウが成果を反映し、レベルが上がった満足感が胸を満たす。


【レベル:Lv.18 / 新スキル:耐熱Lv.1, 耐寒Lv.1, ウィンド・ステップLv.1, フレイム・マスタリーLv.1, シンクロ・アタックLv.1, リカバリー・マスタリーLv.1, メンタル・フォーカスLv.1, ライト・シンギュラリティLv.1】

【クエスト進捗:力の強化 完了 / 次なる目標:三つ目の魔王の欠片 収集】


ガルドが戦斧を肩に担ぎ、汗を拭う。「ハッ! これで少しは強くなったぜ。インフェルノの奴、ぶっ飛ばしてやる!」


リアが青いローブを払い、杖を握り直す。「みんなの連携が良くなったわ。でも、峰の奥は危険よ。魔族の気配を感じる」


エレナが銀髪を風になびかせ、青い瞳を鋭くする。「父の僕たちの気配……欠片は近いわ。でも、守護者がいるはず。慎重に」


セレナが緑のマントを翻し、杖を構える。「精霊の導きで、欠片の場所は峰の頂上近くよ。溶岩の湖の奥。みんな、準備はいい?」


俺は剣の柄を握り、頷く。「よし、行くぞ。三つ目の欠片を手に入れて、魔王の復活を止める」


峰の道は険しく、溶岩の河が流れ、熱気が肌を刺す。ウィンド・ステップで機動力を上げ、岩を跳び越える。道中、火の魔獣が現れるが、新スキルで容易に倒す。フレイム・マスタリーで炎の攻撃力が上がり、魔獣を焼き払う。


だが、頂上近くで空気が変わる。瘴気が濃くなり、ステータスウィンドウが警告を発する。


【警告:高位魔族の気配検知 / 戦闘準備を】


「来るぞ!」俺は叫ぶ。溶岩の湖の縁から、黒い影と炎の気配が迫る。


2. 影魔族と炎魔族の襲撃


突然、影の霧が広がり、影魔族の部隊が現れる。リーダーのシャドウ・リーパーが匕首を閃かせ、冷笑する。「英雄ども、主ダークネスの命令だ。お前たちの成長など、無駄。闇に飲まれろ!」


同時に、炎魔族の群れが溶岩から飛び出し、リーダーのブレイズ・コマンダーが炎の剣を振り上げる。「王インフェルノの命! 峰を炎の地獄に変え、英雄を灰にせよ!」


魔族の数は数十。影魔族は姿をぼやかし、暗殺攻撃を仕掛け、炎魔族は火球を連射。ステータスウィンドウが敵を表示。


【敵:影魔族×20 (ランクB) / 炎魔族×25 (ランクB+)】

【戦闘開始 / 環境:高温・影の霧 / HP減少リスク中】


「みんな、連携だ!」俺は剣を抜き、ウィンド・ステップで影魔族に突進。フレイム・スラッシュが影を切り裂くが、再生する。「くそっ、しぶとい!」


ガルドが戦斧を振り、「クラッシュ・アックス!」炎魔族を叩き潰すが、炎の反撃で体が焦げる。「熱ぇ! 耐熱スキルがなければ、焼け死んでたぜ!」【ガルド HP: 160/170】


リアが氷の結界を張り、「フロスト・バリア!」影の霧を凍らせ、視界を確保。だが、影魔族の匕首が結界を貫き、彼女の腕を切る。「あっ!」【リア HP: 110/120】


エレナが幻魔法を放ち、「イリュージョン・ミスト!」影魔族を混乱させ、互いに攻撃させる。セレナの光の矢が炎魔族を貫く。「ルミナス・アロー!」光が炎を弱らせ、倒す。


ブレイズ・コマンダーが咆哮。「英雄のスキルが向上してるだと? 王の炎で焼き払え!」炎の壁が俺たちを囲み、熱気が体を蝕む。【環境ダメージ:HP-3/秒】


シャドウ・リーパーが影から襲い、「シャドウ・ストライク!」俺の背中を狙う。メンタル・フォーカスで集中し、回避。シンクロ・アタックで反撃。「みんな、今だ!」


ガルドの斧、リアの氷、エレナの幻、セレナの光、俺の炎が融合。「ユニティ・ブレイズ!」光と炎の渦が魔族を飲み込み、数体を倒す。


だが、魔族の数が多く、俺たちのMPが減る。【悠真 MP: 80/110】 影魔族の暗殺がガルドを傷つけ、炎魔族の火球がセレナをかすめる。戦いは消耗戦となり、息が上がる。


「このままじゃ、欠片まで辿り着けねえ!」俺は叫ぶ。リカバリー・マスタリーで傷を癒すが、限界が近い。


3. 氷魔族と雷魔族の加入、激闘の激化


突然、空が暗くなり、雷鳴が轟く。雷魔族の部隊が雲から降下、リーダーのサンダー・ロアーが槌を振り下ろす。「暴君トールデンの命令だ! 英雄を雷撃で粉砕せよ!」


同時に、異常な寒風が吹き、氷魔族が現れる。リーダーのフロスト・ガーディアンが氷の槍を構え、「女王クリオネアの命! 英雄を凍てつく絶望に閉じ込めろ!」


敵が増え、四属性の魔族が一斉に襲う。【敵追加:氷魔族×15 (ランクB), 雷魔族×18 (ランクB+)】


「四天王の配下、全員か!」エレナが青ざめる。「父の謀略……欠片を守るため、全力で来てるわ!」


サンダー・ロアーの雷撃が地面を砕き、ガルドを吹き飛ばす。「ぐあっ!」【ガルド HP: 120/170】


フロスト・ガーディアンの氷嵐がリアの結界を凍らせる。「耐えられない……!」【リア HP: 90/120】


影魔族の暗殺と炎魔族の火球が重なり、俺たちは囲まれる。俺はウィンド・ステップで回避し、ライト・シンギュラリティを放つ。「みんな、耐えろ!」光の爆発が魔族を吹き飛ばすが、数が多い。


セレナが光の風で援護、「シルヴァン・ゲイル!」雷を逸らすが、氷の槍が彼女の肩を貫く。「あっ!」【セレナ HP: 80/100】


エレナが幻で魔族を混乱させるが、シャドウ・リーパーの匕首が彼女をかすめる。「悠真、みんな……このままじゃ!」【エレナ HP: 90/110】


戦いは激化。俺のHPが減り、【悠真 HP: 110/140】 MPが底をつきかける。魔族の連携が強く、四天王の配下が本気で殺しに来ている。絶望が迫る。


ブレイズ・コマンダーが笑う。「英雄ども、終わりだ! 王インフェルノが待つ欠片の前に、灰になれ!」


4. 四天王の登場:炎の王インフェルノの降臨


魔族の攻撃がピークに達した瞬間、峰の頂上から巨大な炎の柱が噴き上がる。地面が震え、溶岩が溢れ出す。炎の王インフェルノが現れる。体は溶岩のように赤く、炎の鎧を纏い、炎の剣と鞭を握る。目が燃え、声が轟く。


「ふん! 英雄ヴァルハラか。よくここまで来たぜ。だが、ここが終わりだ! 主魔王の復活のため、お前たちを灰に変える!」


ステータスウィンドウが警報を鳴らす。


【敵:炎の王インフェルノ / ランク:SS+ / 属性:炎 / HP: ??? / 警告:即死リスク極高】


インフェルノが鞭を振るい、炎の波が俺たちを襲う。シンクロ・アタックで防ぐが、熱気が体を焼く。「くそっ、強すぎる!」【悠真 HP: 90/140】


クリオネアの声が遠くから響き、氷の嵐が追加。「英雄よ、凍えよ!」トールデンの雷が落ち、ダークネスの影が迫る。


四天王の総力──俺たちはピンチに陥る。戦いはさらに激しく、魔王の復活が現実味を帯びる。


──第十二章 完

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