『    』

@614810ozmk

第1話

「おい加藤。ちょうど良いところに」

昼のパトロールの仕事が終わり缶コーヒを飲みながら休憩しているとうちの部署の課長の霧生先輩が俺に声をかける。

「お疲れ様です、どうしたんすか?」

「仕事終わりにすまん。新しい仕事が入ったんだ。手伝ってくれ」

「えー、オレヘトヘトです」

「私もヘトヘトさ、やっと仕事が解決したと思ったら新しい仕事を頼まれてな。加藤お前もそろそろ大きい仕事をやってみないか?」

先輩は多分今回の事件の内容が記載されている紙をハラハラと揺らしながら話す。

「先輩がいうならやりますけど、何か奢ってくれるんすか?」

「あはは、ありがとう。でも今回は奢らないな」

先輩に肩を組まれながら強制的に会議室に向かわされる。

「はぁー???」

「まぁ落ち着け、今回の事件の内容話すから場所を変えようか」

先輩はいつも事件が終わったら奢ってくれた。今日もいつものノリだった。金がないのだろうか、まぁ今回は別に良いか。

「じゃあ、今回はオレが奢りますよ。だから飯食いに行きましょ」

「あー、いいなー、いきてぇーな」

先輩は嬉しそうにオレの頭をくしゃくしゃに撫でた。

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