大変面白かったです。

　小説とは切っても切れない関係にある「愛」という永遠のテーマ。これを数学的に数式に導入するという発想がまず面白いです。

　しかもその導入が極めて本格的かつ論理的。「おお、ホントに愛が数式になってる」とつい思わされる大いなる説得力を持っています。

　タイトルがめちゃくちゃイカツい(笑)ですが、内容は比較的分かりやすく書かれています。あくまで“比較的”であって、高校範囲までしか知らない自分にはよく理解できない理論も含まれていましたが(笑)。

　作者様の理知的な数学力を感じさせられるとともに、緻密な構成力に唸らされました。お見事でした。