第33話 奴隷教育

タカシは朝食後、どうしようか悩んでいた。もちろん、今日の奉仕を誰にお願いするかだ。そわそわしていると、ミオがタカシの前に座り、「私でよければ奉仕いたしましょうか?」と尋ねてきた。タカシは満面の笑みで「そうか、すまないな」とミオに奉仕をお願いする。ミオはかなり慣れており、長い舌を巧みに使い、タカシをすぐに絶頂させた。タカシは、ミオはセルマよりも上手いかもしれない、と感じた。


「新たに入った4人は、長らく馬車に揺られて疲れているだろうから、今日は家でゆっくりしてくれ。キャロとカリンも、今日は狩りに行かずに4人の面倒を見てやってくれ」


タカシはそう指示を出すと、「セルマ、行こうか」とセルマを迷宮に誘い、シャロンには「行ってきます」のキスをしてから出かけた。


タカシたちが家を出た後、シャロンは台所仕事を済ませ、掃除を終えてから椅子に座り、キャロとカリンの奴隷教育に聞き耳を立てていた。しばらくして、シャロンはキャロとカリンに声をかけた。


「よければ、私が洗い場を案内しますよ」


二人は礼を言い、床に座っていた4人も立ち上がった。シャロンは「コリンは来ない方がいい、刺激が強すぎるので」と、コリン以外の3人と洗濯物を持って洗い場へ向かった。


洗い場には、多くの獣人奴隷たちがいた。彼女たちの多くは生傷が目立ち、泣きながら洗濯をしている者も何人もいた。服装もみすぼらしく汚れ、獣人奴隷達はこの奴隷服があんなに汚れるのかと、自分の着ている服を見つめた。


3人の新しい奴隷たちは、全員が顔を歪めて、すぐにうつむいた。彼女たちはなるべく見ないように、黙々と洗濯を続けた。真っ青な顔になりながらも洗濯を終え、家に戻ると、カリンの妹であるコリンは、ショックを受けている母親を見て声をなくしていた。


キーシャはカリンとキャロを抱き寄せて「ありがとう」と礼を言った。もしもコリンがあの環境にいたらと思うと…。


「なんて酷いことをするんだ」とメグが声を荒げたが、キャロは冷静に言い聞かせた。


「私たちにできることはないです。下手にトラブルを起こせば、もっとひどい状況になります」


それから、キャロとカリンはシャロンも交えて、主人であるタカシのことを説明し始めた。シャロンはタカシのことを「無頓着で真面目。お酒や賭け事もせず、日課を延々とこなします。私たちに対しても乱暴なことはしませんが、性欲はかなり強く執着します。ただ、それもかなり淡泊ですね」と語った。その言葉に、キャロとカリンは顔を見合わせて笑った。


「何回も言うけど、ここにいる以上、奉仕は拒否できないから、諦めてね」


キャロはそう言って、優しく笑った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る