第22話

夜、式が終わった後。

 人気の少ない庭で、湊と結衣は並んで空を見上げた。


「ねえ、湊。高校のとき、あんなにすれ違ったのに……今こうして隣にいられるなんて、不思議だね」

「そうだな。でも、全部必要な時間だったんだと思う。斜めに揺れながらでも、俺たちはここに辿り着いた」


 結衣は微笑んだ。

「じゃあこれからも、ずっと一緒に揺れていこう」

「もちろん」


 星空の下、二人は未来を誓うように口づけを交わした。

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青春は斜めに揺れる @cococh

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