第21話

式が進み、牧師の前で誓いの言葉を交わす。


「病めるときも、健やかなるときも、この人を愛し続けることを誓いますか」

「はい」


 湊の声は震えていたが、確かな力を宿していた。

 結衣も涙をこぼしながら「誓います」と答える。


 拍手と祝福の鐘の音。

 二人の手は強く結ばれた。


 披露宴の最後、湊は仲間たちを見渡しながら語った。

「俺はずっと自分に自信がなくて、恋も友情も何度も遠回りしました。でも、こうしてみんなに支えられて、結衣と一緒に未来を歩めることになった。本当にありがとう」


 瞬が「泣かせるなよ!」と叫び、笑いが広がる。透もグラスを掲げ、琴葉も涙を拭いながら拍手を送った。


 結衣は隣で微笑み、湊の手を握り返す。

 二人の間にもう迷いはなかった。

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