第4話なんで照れるんだろう?!これ、おかしいでしょ?!

礼心は微笑んで私を見ていた


ひいらぎ れいしん


この名前、なんだか見覚えがあるんだ……どこで見たかな?


「ええと……どこだったかな?」


その時、私の頭の中で突然思いついた!


「あっ!思い出した!」


「さっきの生徒会リストの掲示板だよ!」


「なんだ、礼心が生徒会に入れたんだね?!」



私は彼女の方を見て、心の中でちょっともじもじした後、すぐに口を開いた


「あの……」


「え?どうしたの?ライシン?」


私が質問をした瞬間、彼女はすぐに答えてくれた


彼女は水映りのような大きな目をパチパチさせながら、美しい顔を私に近づけてきた


!!!


ごめんね、誘惑しないでくれる?!


知ってるでしょ?可愛いものには抗えないんだよ?!


「ええっと……柊…礼心!さん、生徒会の人でしたよね?」


私の顔は一瞬で真っ赤になった


思わず頭をそらして、彼女と目が合うのが怖くてできなかった


「ごめんなさい!礼心さん!」


「やっぱり、人にこんなに近づかれるのは受け入れられないんだ!!」


心の中で、静かに彼女に謝っていた


「ああ…私、確かに生徒会にいますよ。」


「でも、生徒会に入るのはあまり思いませんでした!」


彼女は平然と、自分の本音を私に話してくれた


「え?どうしてですか?」


私が驚くのは当然でしょう


だって誰でも生徒会に入りたがるのに、突然入りたくない例外が出てきたら、驚かないわけがないでしょう


「生徒会なんてただの看板に過ぎないよ。入って何か得することがあるとは思えないけど。」


彼女は私を見ながら平気な顔で肩をすくめ、そう感想を述べた


「え?こんなに率直なの?!」


私は疑問を抱きながら礼心を見つめた


「え?难…難道礼心さんは以前生徒会にいたことがあるの?!」


「うーん……それはないよ。」


「それだったら、どうして生徒会に入りたくないんだ?!」


「だって彼らは全部、羊の皮をかぶった狼なんだ。」


生徒会の話になると、彼女の目つきは一瞬で冷たくなった


私は見た、その可愛い顔にはあり得ない陰鬱な表情を


礼心さん……


どうやら、表面に見せているほど可愛くはないみたいだね!


でもこれが、むしろもっと面白いんじゃない?!そうだよね?!


「あっ!ごめんなさい!さっき驚かせちゃった?!ライシン!」


彼女はまた、あの子犬のような可愛い姿に戻ってきた


彼女は愛嬌を撒くように、こっちに寄り添ってきた


顔色が変わるのは本当に速いね……礼心さん……


「い…いいえ!大丈夫ですよ!礼心さん!」


私は慰めるように、手を振った


私は頭を下げ、ついうっかり彼女の細い手首についている時計をちらっと見た


私の瞳孔が思わず大きく開いた


「やばい!」


「どうしたの?ライシン?」


私は興奮して口を開いた


「礼心さん!早く教室に戻ろう!後四分で授業が始まるよ!!」


「え?これだけ?何だか大事なことで、こんなに興奮してるのかと思ったのに……」


彼女はだらけた表情が急に崩れ、思わず手を上げて、手首のリストバンドを見た


「!!!!ライシンさん!!早く!私の手を握って!急いで一緒に教室に戻ろうよ!!!遅刻するよ!?」


「え?!ちょっと待って……!」


私がまだ話し終わらないうちに、彼女の小さくて精巧で力のある手が、すでに私の手を握ってきた


私は顔を赤らめながら、今、一緒に走る彼女の手を見つめていた


え?!!わ~!すごくきれいな手だね!


しかも手がすごく柔らかいの?!


あっ!!ちがう!!ちがう!!私、何考えてるんだよぉ?!!!!


こんな可愛いハスキーに、こんな思いを持っていいのか?!!


ああ!!百合ライシン!どうしてこんなに最低なんだ?!ドン引きするよ!!


こんな最低な思い、早く止めなさいよ!!


なんで私、女の子と手を繋がれたら照れてしまうんだろう?!!


到底(とうてい)どうしたんだよぉ?!!


私は、礼心(れいしん)が自分の手を握っているのを見つめた


鏡を見なくても、今、自分の顔が血が滴るように赤くなっているのが分かる


ああ!!照れくさい!照れくさい!


早く教室に着きたい!


こんな照れる行動、早く止まれよぉ!!!











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