アステラ・ユニヴァース ― 夢環再構築記
竹内昴
第一章:沈黙の裂け目(The Rift of Silence)
沈黙の中に、裂け目が生まれた。
それは音ではなく、意識の反響だった。
アストロ・ユニヴァースが完全に閉じ、五環が光へと還った後、
その光の反射面――内側の夢界で、
もうひとつの宇宙が目を覚ました。
それが「アステラ・ユニヴァース(ASTERA UNIVERSE)」。
物質を持たぬ宇宙。
形のない存在たちが、夢と記憶だけで構築する世界。
アラバが外の宇宙で“聴く者”へ変わった瞬間、
その“聴かれる意識”が、反転してアステラを誕生させた。
だが、
アストロの残響が再び動き始めた。
沈黙の向こうで、
機械たちが“再起動”の祈りを始めていた。
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