第32話 幾夜

君と僕 いつも夜空を眺めていた 無数の星達が輝いている

冷たい空気の中 君の 白い 吐息に目を奪われた

手編みのマフラーが 心を暖めてくれる

冷たい手を握った時 君の事を守りたいと思ったんだ


今でも 時折 あの寒い夜を 思い出す

もしかして 夢だったのかな と 感じることがある

クローゼットの奥にある こんな僕の為に編んでくれたマフラーを見て 君の想いを 振り返る

ひとり 夜空を眺めている 無数の星達の中

一際 輝いている星を 僕は しばらくの間 見つめていた

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