第12話契約する5種の魔物

 スタートから42日。漸く俺の所にも上級精霊が来てくれた。やっとである。何とか今日で終わらせられた。水属性の上級精霊だが、まあ、汎用型と言っても良いかな。そこそこの耐久はあるが、魔法には弱い。物理には完封できるだけの耐性があるんだけどな……。


 因みに、アーリアは2体の上級精霊を獲得している。……今日に増えてなければ、だけどな。増えてないと思うけど。流石に運もそこまで味方しないだろうとは思う。因みに属性は火属性と雷属性だ。両方ともかなり有用な属性だ。攻撃に用いられることが多いから、相手にとってはかなり嫌な精霊になるだろう。基本的には、マジシャン系統は、1属性または2属性に特化した進化が多く、選べるのはそうなんだけど、仮にも全属性なんかは選ばない。その方が汎用性は高いんだけど、火力が出ないんだよな。そうなると、一気に苦手な魔物が増える。2属性くらいが広範囲もカバーできて、いい感じにはなると思うんだけどな。……ただ、魔法使いの相手で、最悪なのがドラゴンなのだ。ドラゴンは物理耐性も結構あるんだけど、魔法耐性が高い。だから、ドラゴンは物理系のファイターで倒すのが普通だ。ただし、育て方によっては、精霊に完封されるという状態なので、どれが一概に強いとは言えないんだよな。まあ、あらゆる魔物を統べることが出来る、召喚士が最強ではあるんだけど、どうしても一発屋って発想が大きくてな。召喚獣が居なくなれば、確実に負けるので、どうしようもない訳だ。それを何とか突破するには、最終的にSTRを上げることになるんだよな。


「さて、準備は終わったから、これからは強化する方向で動こう」


「次は何処に行くの?」


「次は魔法無効を持っている種族を取りに行く。ドラゴンとタメを張る存在だ」


「え? ドラゴンとタメを張る、どう言う事なの?」


「普通に考えたら、精霊と対になる様に見える。だが、強さで言えば、精霊なんかよりも遥かに強い。全ての魔法が無効化されるんだからな。……まあ、それはBランクからなんだけどな。それでも、高い魔法耐性を持っているのが、デビル・デーモン系統だ」


「うーん? 2体居るの?」


「違うんだよ。ランクが低い方がデビル。高い方がデーモンってなっている。デビルから進化していくと、デーモンになるんだよ。魔法無効なのに、魔法で戦ってくる厄介な相手だ。しかも近接でも結構強いんだけど、まあ、それはデーモンになってからかな。それと対になるのが、エンジェル系統。こっちは物理無効だから、精霊と被るんだけど、回復特化だから、こっちも手に入れることはするからな。ただ、INTをまだ育てないといけないし、先にデビルの方を得ておくと、色々と捗るからな。後でエンジェル系統は確保しに行く。その前にデーモンを作っておけば、色々と便利になるんだよ。まあ、その辺は契約をしながら教えるんだけどな」


「ほへえ。凄いんだね」


「まあ、強いからな。しかもEランクのデビルから出てくるから、結構経験値が美味しいんだよ。このためにゴブリンキングを作ったと言っても過言ではない。ゴブリンキングなら、デビル相手にも普通に勝てるからな。HPが減らない程度で勝てる。だから、デビル戦には何とかゴブリンキングを用意しておきたかったんだ。……ほんとはゴブリンヒーローが欲しかったんだけど、そっちは手に入らないというか、無茶が過ぎたな。時間が無限にあれば良かったんだろうけど」


 デビル。Eランクの魔法型の魔物だ。Bランクになると、レッサーデーモンになる。ここからが魔法無効になってくるから、最低でもBランクまでは育てたい。場合によっては、ここでSランクのデーモンロードを粘ることも視野に入れている。デーモンロードは正直、馬鹿にならないくらいに強くて、Sランクのエンシェントドラゴンロードともタイマンが出来るくらいのスペックはある。まあ、流石にドラゴンの方が優位ではあるが。ただ、ここにエンジェル系統が加わると、デーモンが押し勝てるようになってくる。こういうのは召喚獣をどうやって運用するのかで変わってくるんだよな。


「じゃあ、行くか。デビルの洞窟のある、ケイローンの町へ」


「ここからどのくらいの距離にあるの?」


「そうだな。ここからだと、徒歩で6日くらいかな」


「へえ。結構近いんだね」


「まあな。洞窟だから、山の方にあるんだけど、そこでデビルの洞窟があるから、ゴブリンキングを単独行動させて、後は俺たちがデビルを契約しまくると。デビルは、大体契約の確率が40から50%だから、結構失敗するとは思う。だけと、その代わり、進化先のデーモンは強いし、魔法無効がやば過ぎるから、確保は必須だ。最強格の次点と言う事からも、やばいと言う事は解って貰えるとは思う。最強格なのは、ドラゴンとヴァンパイアだ。次点がデーモンとエンジェル。基本的には、この4種類の魔物と契約できれば、敵は殆どない筈なんだけど、その辺は色々と考えているから、ちょっと寄り道はする。最強格の4体で揃えても良いんだけど、物量で押すなら、是非とも欲しい魔物が居るんだよな。……ちょっと面倒ではあるんだけど」


「へえ、なんて魔物なの?」


「スライムだな。ちょっと特殊なんだけど、ある意味最強格の4体とも渡り合えるくらいのスペックは持っているんだよ」


「え? スライムって弱いんだよ?」


「ああ、弱いな。ただそれはEランクのハイスライムまでの話だ。Dランクのビッグスライムからは一気に難易度が変わる。スライムの倒し方は知っているか?」


「うん。核を攻撃しない限りは死なないんだよね。なんかぶよぶよしている所をどれだけ攻撃しても死なないって聞いてるよ」


「そうなんだよ。スライムは、ぶよぶよしている所は物理無効、核は魔法無効って感じの耐性をしているんだ。魔法で消し飛ばして、核を攻撃しないと死なないんだよ。だから、スライムはランクが上がれば上がるほど強くなる。下手をすると、ドラゴンなんかよりも耐性がえげつないからね」


 それは本当の事である。スライムは基本的に、ゼリー状の所が物理無効なんだが、無効なだけで、攻撃は通してしまう。だから、Eランクのハイスライムまでは、かなり弱い。剣でも倒せる。物理無効なのはゼリーの部分だけだからだな。だが、核は物理攻撃に弱いので、大きくないとそこまで苦戦はしないのである。ただし、大きくなればなるほどに、強力になっていく。Sランクはショゴス。まあ、何というか、虹色の目玉が沢山ある変な神話生物になるんだけど、これがやばいんだよ。タンクとしては優秀過ぎるんだよな、しょごたんは。まあ、見る人が見れば、SAN値が削られるんだけど、まあ、大丈夫だろうとは思う。スライムも最強の候補に入れても良いと思うんだ。


「だから、俺たちが狙うのは、ドラゴン、ヴァンパイア、デーモン、エンジェル、スライム。基本的にはこの5種類が揃えば勝ちだと思っているんだ。その為に何とかしていると言っても過言ではない。……スライムを契約するには、かなりの難題をクリアしないといけないんだけど、まあ、それは何とかするから。徴兵の兵役が終わってからになるかもしれないけど」


 スライム系統の契約の難易度が高すぎるんだよ。倒すのにも苦労するんだが、契約するならもっと苦労する。まずHPが低すぎるのと、核の物理耐性が死んでいるので、それを何とかする必要があるんだよ。しかもそれでいてテイムの確率は低い。マジで苦痛でしかないからね。でも、その分強いんだ。スライムだけど。

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