春秋香木

春秋香木。


春は沈丁花、秋は金木犀。


どちらも季節を告げる、甘い香りを放つ。


沈丁花は、春の朧月夜に香りを漂わせ、

希望と別れの時期を告げる。


金木犀は、秋の夕べに懐かしい人、

恋しい人への想いを浮かばせる。


どちらも華やかな大輪の花を咲かせるわけではなく、

小さな花で目一杯、存在を主張する。


沈丁花、金木犀──

新しい季節の訪れを知らせる、素敵な花たち。

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