1話赤と白の邂逅
朝日が街を柔らかく照らし始め、石畳や路面が淡いオレンジ色に光る中、大通りを滑るように走る赤いフェラーリ。 そのハンドルを握るのはキラリ。 冷静な瞳には揺るがぬ責任感が宿り、風を切るその姿は街の静けさをものとせず存在感を放っていた。 後方から白いフェラーリが静かに追いつく。 運転席にはスマイル。柔らかな笑みを浮かべる一方、内に秘めた強い意志が光る女性だ。 信号で二台が並んだ瞬間、窓越しに視線を交わす。 言葉は交わさないが、互いの存在を確認する確かな光がそこにあった。 その日、二人は同じ匂いを感じ取っていた。 ----ちょうどその時、通りで子供の泣き声が響いた。 迷子になったらしい。 赤と白の車はまるで呼応するかのように同時に停車する。 キラリは落ち着いた声で名前を呼び、スマイルは優しく小さな手を握る。 子供の涙は徐々に収まり、二人は安心させながら親元まで導いた。 周囲の通行人は息を吞み、そして温かい拍手を送る。 赤と白のフェラーリは、ただ速さを誇るだけでなく、街に新しい風を吹き込む象徴となっていた。朝日の光が再び街を包む中、二台はゆっくりと去っていく。 舗道に残る光と影は、まるで彼らの軋跡を描く筆のようだった。 誰もがその瞬間、正義と優しさの形を目撃したと心に刻む。 二人の行動は今日もどこかで誰かを救い、街に希望を運んでいるのだと、自然に感じさせる光景であった。
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