魔法少女ジロ
玲月 ちゅみ
第1話 財布がゴリラ
「ねえ?知ってる?」
「魔法少女になれるチョコがあるって」
「あの赤い屋根のお店」
「そこにある魔法チョコを食べると変身するって」
閑静な住宅街。
その歩道を歩いてる女子高生たち。
その会話を部屋から聞き流すフィジカルボーイ。
「俺も魔法少女になれるのかな」
齢28。
なんなら、来月で29。
来年三十路。
彼女はこの魔法少女のフィギュアたち。
Q魔法少女になりたいか?
Aなれるもんならなりたい
だがしかし、ゴリゴリのフィジカルボーイ。
魔法少女を夢見た幼少期。
でも、男だからと諦めフィジカルに走った。
筋肉は味方。
けれど、魔法少女は諦めきれない。
「……買うしかねぇ」
家を飛び出し、赤い屋根の店へ向かう。
握りしめた財布がはち切れそう。
「いらっしゃい」
店に入るとおばあちゃんがいた。
恥ずかしさはあるが、念願の夢。
「う、噂のチョコありますか!?」
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