無慈悲
- ★★★ Excellent!!!
いわゆる暴走トロッコ問題。
主人公は毎回選択を強いられ、選択をする。
しかしその決断は必ず無駄になるというのが無慈悲。
この無慈悲さは創作特有のもののように感じるけれども、実際にはどんな選択をしてもこの話の主人公のように無駄なものにされてしまうと言う人は思いのほか多いと思いますし、その事に気づかない人も多いと思います。
無慈悲な現実を仮想空間と思考実験を通して書いているように感じました。
ストーリー自体は無慈悲ですが、無慈悲を目の当たりにすることで逆に救われる人もいるかもしれません。
すてきな作品でした。