水母の処方箋

『生きよう』の処方箋

『消えたい』と叫んでる

グローバル推奨の世界

何故か許されない

好きなあの曲も

脳まで届かない

感情、というのが

無くなれば楽なのに

休めと言われて眠り続ける

『生きなさい』のお薬は

毎食後きちんと減ってゆく

水と一緒に機械的に流す

人の相談聞いてきて

自分のことは鈍感なふりで

誤魔化し誤魔化し、今ここで

産まれた意味を探して

生きてもいい理由を求めて

毛布にくるまって1日終わる

『大事にされない』と思えば

奥底の宝箱に南京錠

ガチャリと鈍く重たい音がする

私にしか聴こえないもの

優しい笑顔の仮面を貼り付けて

頼りになる子を演じてる

ガラクタだらけの脳ミソと

ツギハギだらけの心臓で

カラダはみんなと一緒で

だから誰も気づかない

それでいい、それがいい

みんな騙されていればいい

いつか私が水母に変化した時に

水母に私の面影を

波と共に感じてくれたら

ニンゲンで良かった、と

いつかは思えるのかもしれない

ツギハギだらけの水母が