第11話
あの後結局馬場組の奴らは
神谷や俺に構わなくなった
ー夕方 帰り道ー
晴香「和哉君…」
和哉「どうした?」
晴香「ありがとう。って私お礼言ってばっかだね笑笑」
和哉「いいよ。別に、俺も感謝してるし…」
晴香「私達ガラスとか割っちゃったし、全校集会になっちゃったね…笑 大問題になっちゃった…どうなっちゃうんだろ…」
和哉「どうだろうな…てか姫咲は割ってないだろ…」
晴香「…」
和哉「…」
変な感覚だ…ずっと…
なんて言えばいいんだ…
和哉「なぁ…晴香…」
晴香「え…ちょ…いきなり下の名前で呼ぶなんて…笑 何笑笑」
和哉「…下の名前で呼ぶのにいちいち許可でもいるのか…?」
晴香「…そ、それもそっか…笑」
和哉「晴香は…もし地球があと4日で滅亡するってなったら…どうする?」
晴香「はぁ…?なにそれ…笑 なーんかちょっと雰囲気的に期待しちゃったのになぁ〜 あ〜ぁ…」
和哉「なんだよそれ…どんな雰囲気だよ…」
晴香「え、分かんないの!?笑 ほんっとに…だからモテないんだよ!ほんっとに!どうせずっとこんな感じで中学とかでも居たんでしょ! 女の子可哀想!」
晴香は怒りながら、こっちに目を合わせようともしない
和哉「お前に何が分かるんだよ…!中学の俺知らねぇだろ!」
晴香「ううん分かる分かる…私が中学一緒で友達が和哉君に振られたとかなったら殴ってるね…」
しみじみと頷くような晴香に
腹が立ち
和哉「今も殴ってんだろ…」
バン!
和哉「ほら!やっぱ今も殴ってんじゃねぇか!傷つけたくないんじゃないのかよ!笑」
晴香「私のは愛がこもってるから セーフ…!」
和哉「暴論過ぎるだろ…!…話逸れたな…質問。どうするんだよ?」
晴香「…あ!教室に忘れ物しちゃったから!私ここで!じゃあね!」
和哉「お、おう…」
あの感じ…晴香も何か知ってるのか…?
貴也…貴也に聞くのが1番早いか…
ガチャ…
母親「あんた、おかえりなさい。あら?なんか今日は元気そうね!なんかいい事あったの?」
和哉「そうか…?なんもねぇよ。笑」
バタン…
今日は…疲れたな…笑
最初は誰も傷つけないなんて…
アニメかよって思ってたけど…
変わった事で色んな事が連鎖して
変わっていって…
…
寝てしまってた…
ガチャ
ご飯がドアの前に置いてあった
和哉「母さん、悪いな。」
もうすっかり夜中か…
URL…晴香にも届いてるんだとしたら…気になるな…
隕石と地球の距離はますます近づいてる…
なんでこれで肉眼で見えないんだ…?
やっぱりフェイクなんだろうか…
地球滅亡まで、あと3日
ーその頃ー
晴香「…ほんっとムードとか分かんないのかな…今日も恥ずかしくて…いつもの調子で叩いちゃった…笑
地球滅亡かぁ…考えてもみなかったなぁ…だとしたら私は…」
ー翌朝ー
俺達の学級は
学級内の様子等全て話せと言われ
朝からHRの時間も潰れてザワついていた
これで馬場組は居づらくなるんじゃねぇかな…
全員からの聴取が終わった後
アイツらは…勝手に早退していった。
初めは居なくて良いとさえ思っていた存在と
少しだけ距離が近くなっただけで
変な気持ちになるもんだ…
晴香はアイツらの事も繋ごうとしてたのか?
最初からずっとこんな気持ちだったのか…?
その後の授業はあんまり覚えてないな…
ー帰り道ー
晴香「馬場達…居なくなっちゃったね…」
和哉「…それは居て欲しい存在に対して使う言葉だぞ」
晴香「…うん。」
和哉「俺も今となっては…別の道もあったんじゃないかって思うこともあるけど…俺はそれでも変わった事で、神谷を救えて良かったよ」
綺麗事も混じってたかもしれないけど
晴香の誰も傷つけたくないって気持ちは
少し分かったような気もした。
晴香「…」
和哉「向こうには向こうの意地があっただけ…お互い受け入れられなければ反発するのも仕方ない。その意地を砕こうとする事は…和解か、はたまた尊厳の破壊か…」
晴香「そうだね…」
和哉「あ、そういえば晴香。この間の質問…」
晴香「え!?今!?今聞くのそれ!」
和哉「な、なんだよ…。悪いかよ…」
晴香「別にぃ〜。はぁ…私はね、地球滅亡まで日がないなら…
好きな人と一緒に居たい かなぁ。」
和哉「そうなのか。」
晴香「うん、だからね。和哉君。いや…和哉…。」
和哉「ん…?」
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