人生に迷いのある者たちへ ~キミには味方がいるよ~

ミツマン

大学生

 俺は学生、他の奴も学生。楽しい学校生活の条件は、奴らと仲良しになること。

 だが、そう上手く事が進まないのも事実。

 両親は言う。


「どうだ息子? 大学で彼女はできたか?」


 はっ、できる訳ない。俺の肩書きはSランクだが、人間としてはFランクだ。

 だから、一人で足掻いてきた。俺は常に一人で生きたのだ。


 しかし、俺は運命的な出会いを果たす。

 恋人という存在を何十年越しで獲得したのだ。

 それは勝ち組に等しい人生。俺は恋人と楽しい時間を過ごす。


 だが、そう上手くはいかない。彼女はとある事故で瀕死状態になる。

 医者には「あと数年の命だ」といわれ絶望。


『お前がいないと、俺は生きる意味を失う』


 俺は完全に道を見失ったのである。


 そして、そんな矢先。とある手紙を彼女の親族から受け取った。

 それは自分が死んだときに渡すための遺書。つまり、遺言だ。

 そこにはこのように記されていた。


「私は○○君の絶望した顔を見たくない。だから私が死んでも笑顔、だよ?」と。


 俺は手紙を読み、くしゃくしゃになるほどに紙を濡らした。

 彼女には俺のことなど全てお見通しらしい。だから、決意した。

 絶対に彼女の誇れる存在になる。

 そして、彼女のように全員を笑顔にする……と。

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