第30話 若返りとアメリカポーション


「おう?タクミ?何でロン毛?しかも……お前使ったのか?」

 と俺をみるなり言ってくるが、

「使わされたんだ!」

 どこかの受付嬢に!言えないけど。

「へぇ、イケメンだな!こりゃ女が寄ってくるな!」

「これ以上はいいって!」

 4人から選ぶのなんて地獄だぞ。

「やっほ、タクミ!」

 とカオリがくるが、

「何がヤッホだ」

「タクミのご機嫌が斜めですねー」

 クッソ、これ以上は俺が疲れる。

「さっさと作って終わらすぞ!」

「お、やる気だね」

「サネミ、逃げたことを後悔しろ」

「や、やだなー。逃げたなんて」

 俺は倉庫に向かう、それを追いかけてくるリサとクララ。

「ねえタクミ髪邪魔じゃない?」

「ゴム持ってますよ」

「お、貸してくれるか」

 髪を後ろで結ぶと。

「きゃー」

「可愛い」

 クララの可愛いが分からんが、髪の毛がウザくなくなったな!

 よし、一気に2千本分を作ってやる。

 用意してるとサネミ達がやってくるが、

「な、なんか多くないか?」

「ほれ急げよ!」

 錬金すると1万本分のポーションがブワッとできていく。

「く、クソッ」

「こんなの間に合いませんよ」

「よし、終わるまで売店にいるわ」

 と俺は逃げる。

「や、やるぞ!」

 と溢れるポーションの山を箱詰めしているサネミ達にほくそ笑んで売店のうめお婆ちゃんのとこに行く。


「あら、はいはい、また来たの?」

「そうなんだよ、どうだい、売れた?」

 と売店に置いてある武器を見る。

「まぁまぁだね、どれお茶でも淹れようかね」

「あぁ、茶菓子はどら焼きがあるよ」

「あら、よかったのに」

 とお婆ちゃんと話をする。

 最近の話になり、4人から1人を選ばないといけないと言うと、

「あら、簡単よ、そのうちわかるから」

「そうなのかな?そうだね」

「そうよ、恋ってそんなもんよ」

「ハハッ、じゃあそろそろ行ってくるね」

「はい、行ってらっしゃい」

 心が軽くなるのを感じた。

受付の前を通りユカリに挨拶してから戻るとなくなりかけてたので、もう一度同じ量を作ってやる。

「タクミ!これがどれだけ大変かわかるだろ!」

「まぁね、別にいいんだよ?俺は作らなくても」

「く、クソッ鈍感男が!」

「ついに言いやがったな!後でこの倍作ってやる」

「うそ!うそだ!」

 みんな大粒の汗をかいている。まぁ昨日飲んだ酒も抜けただろ?

「リサもクララも、休みながらやれよ?」

「「はい」」

「私には?」

「カオリもがんばれ!」

「態度違くない?」

「本部の人間だからな」

 本部の人間はしこたま働けばいいのだ。

 てか、アメリカのためにここまでやるなんてな。

 外交問題か?

 2万本詰めて昼飯になったので社食を食いに行く。

「へぇ。こんな風になってるんだな」

「好きなのとっていいぞ」

「じゃあ、かつとじとラーメンにしよ」

「私ラーメン」

「私はオムライス」

 とそれなりに美味かったな。

 昼からは俺がトレントの木を入れて錬金する。木箱に入ったポーションが出来るとみんな唖然としていた。

「さ、最初からそうやれよ!」

「いやできるかな?って試しでやってみた」

 みんなが運んで3万本はすぐにできた。

 まぁ、全部で10万本箱詰めできたのだからいいだろ。

 後五万本を日本用に作って今日の仕事は終わりだ。

 受付に行くと、

「お疲れ様です。ポーション代を払いますのでDパスを」

「はい」

 と渡して入れてもらうが、前渡したポーションなどはオークションに出すらしい。

 早く終わったので俺は髪を切りに美容室を予約して髪を切りに行く。 

 さすがにロン毛のままじゃ嫌だからな。

「流石に美容室だぞ?着いてこなくていいから」

「分かりました、服でもみてますね」

「だね。髪切ったらLUINして下さいね」

 と2人と別れるとやっと1人になったな。


 髪を切って2人にLUINするとすぐに合流してなぜか俺の服を買いに行くことになった。

 まぁ今風の服が手に入ったので着て帰る事にした。

 帰ろうとすると『居酒屋たこハチ』で待ってるとサネミから連絡があり、行ってみると昨日と同じメンツでまた二階で飲んでいたので加わる。

 今回はバチバチする事なく楽しく飲んでいる。

 女ってのは不思議なもんだな。

 でもアタックの手は緩めない?

「似合うね、どこのブランド?」

「グッチですね、いいのがあったんです」

「髪も今風だし、若返った甲斐があったわね」

「あれきついんだぞ?体熱くなるし」

「もう使う事ないから大丈夫よ」

 ほんとにもう使うことはないだろうな。


「年下でもいいですよ?」

 クララが何か言っているが無視だ。

「明日は本当に休みな!俺も疲れたからな」

「それは来いって事?」

 とリサが言うが、

「来るなって事」

「えー、まぁたまにはしょうがないか」

「そうそう、でも休みで何やるの?」

 んー、決めてないなぁ、

「んー、読書とか?」

「えっちぃの?」

「なんでそっち方面だ!錬金の本とかだよ」

 俺にも休みをくれ!


 翌日は朝目が覚めるとコーヒーを淹れて朝食を食べる。

 まったりとした時間が心地いいな。

 朝はやっぱりこうでなくちゃな!

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