第23話 氷の剣と男達


 朝8時には渋谷ギルドの駐車場に車を停めていたが、2人とも見つけるなり入って来て。

「あったかーい」

「外すごい寒いよ?」

 と言って震えていた。

「さあ行くぞ」

「はい」

「あーん、もうちょっと」

「いくの!」

 とギルドの中に入ると暖かいので2人にブーツを渡す。

「昨日作って来た。『フィット』で締まるからな、脱ぎたい時はパージだ」

「え、いいの!ありがとう!」

「売ってる奴みたいですね」

「色も変えられるけどそれでいいか?」

「はい」

「私はチェリーレッドみたいなのがいいな」

変えてやると、

「わ、私はヌメ革みたいなのが」

「遠慮はするな。錬金術師だからな」

 とクララのも変えてやる。

「じゃあ着替えてロビー集合な」

「「はい」」


 俺は革鎧を着るだけだからな、ブーツはそのままだし。

 と外へ出ると2人ともまともな格好だな。

 リサは革鎧にマジックバッグかな?

 クララは革鎧にコートを着ている。

「よし、いくか」

 Dパスを通してダンジョンの中に入る。

「剣を貸してみろ」

「はい」

「普通の鉄の剣か、これを使ってみろ」

 とクララに渡す。

「行くぞ」

 と走り出すと2人とも最初はびっくりしていたが追いついて来た。

まずは一撃オークを倒すと、ドロップを拾う。

「凄い!羽が生えたみたい!」

「『瞬足』が付与されてるからな」

「もしかしてこの軽い剣も?」

「ミスリルで作ってある、雷と氷の属性剣を持って来たから試してくれ」

「はい」

“バチバチ”っと雷を纏わせて斬る動作をする。

「氷を貸してもらっても?」

「いいぞ」

 と交換すると吹雪のように切った後雪の礫が走る。

「こ、これ借りていいですか!」

「おう。合う奴が見つかったみたいだな」

「多分」

「良いなぁ」

「聖属性はまだ無いからミスリルの剣でも使っていてくれ」

「はい!ありがとうございます」

 といって6階層まで行くとブルーオーガやガーゴイルがいるな。


「今ならどんなモンスターにも勝てそうです!」

「ならここまでだな、慢心はダメだ」

「はい……」

「まぁ、ここまで来れたのもクララが覚醒したからだよ」

「はい!私は氷の魔法剣士だったみたいです」

「それは良かった、それじゃ、帰りも期待してるぞ?」

「はい!任せてください」

 と3階層まで上がるとあの男達に会う。

「な、何だよその男?俺たちがいるじゃねーか」

「あんたらと一緒にしないでくれる?」

「オメェも何、人の女とってんだよ!」

「あぁ、そういう仲だったのか?」

「違う!違います!」

「あんたらとは大学が一緒だっただけでしょ?」

 なんだちがうのか、

「てか、何でこんなおっさんなんだよ!」

「違う!そんなふうに言わないで!」

 と剣を向けるクララ。

「そうよ、あんたらなんかよりずっと紳士よ!」

 同じく剣を向けるリサ。

「やめときな?剣は人に向けるもんじゃ無いからな」

 と言って男3人に向かっていう。

「とりあえずこの子達とパーティーを組んだから何かあれば俺が聞こうか?」

「ったく。最初から出てこいよ」

「だな。ここはダンジョン死んでもバレねー」

「女は犯して捨ててやるから覚悟しろよ!」

 と剣を抜くのでこちらも抜く、

「キマイラに負けたお前らが俺に勝てるのか?」

「うるっせぇー!」

 “ギン”と男の剣が折れる。

「は?お前らやれ!」

 槍で突かれるが巻き込んで捨てさせるともう1人の男にぶち当たる。

「い、いてぇ!何しやがんだ!」

「違う俺じゃ無い」

「クソッ!俺しかいねえじゃねーか!」

「ばか!行くな!」

「『風の剣』」

 風で吹き飛ばされる男。

「ぞ、属性剣!」

「分かったなら通せ!」

「は、ひぃ!」

「お前たちのことは報告しとくからな」

「か、勘弁してください」

「俺たちが間違ってひぃ!」

「死なないだけマシだろ?」

 と言って上の階層に行く。

  

「かっこよかったよ!」

「は、はい」

「別に普通だろ、あいつらは剣を抜いたんだから」

 馬鹿な奴らだな、さっさと他の女に行けば良いのに。

 まぁ、リサもクララもそれだけ可愛いけどな。

 ギルドに戻ると、話をするがどうしても信じてもらえないのでDパスを出す。

「も、申し訳ありません!すぐに手配いたします」

「よろしくな」

「ねぇ、そのDパス黒いけど、なに?」

「ん?まあ特殊なパスだな」

 と言って更衣室に入っていく。

 革鎧を脱ぐだけだから簡単に終わるので収納から上着を出して着ると外に出る。

 椅子に座って待ってると出てくる2人。

「こ、これ」

「ブーツと剣?返さなくて良いぞ?そんな趣味はないし」

「あ、ありがとうございます」

「やった!」

「というか2人ともマジックバッグなのか?」

「マジックポーチです。なんとか、剣が入るくらいの」

「そうか、んじゃとりあえず車に行こうか」

「「はい」」

「マジックバッグを作ってやるから、ちょっと待っとけ」

 と言ってシートを下げると、

「色は?」

「私ブーツと一緒で!」

「私も」

「はいよ」

 とホワイトバイソンの革でバッグを作ると『収納特大』をつけてチェリーレッドにする。

 もう一つはヌメ革だな。

 と作ったバッグを2人に渡して使ってもらう。

「凄い!こんな大きいの?」

「本当だ。剣もブーツも入るし」

 これで良いだろ。

 

 

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