第7話:投稿サイトの”今”を知る - カクヨムのAI利用ルール

さて、私たちのフレームワークで生み出した作品は、著作権法上、胸を張って「自分の作品」だと言える、という結論に至りました。


しかし、もう一つクリアすべき問題があります。

それは、作品を発表する「場」である小説投稿サイトのルールです。各サイトは、AIが生成したコンテンツに対して、それぞれ独自の利用規約やガイドラインを設けている場合があります。


今回は、私が主な投稿先としている「カクヨム」を例に、2025年10月時点でのAI利用に関するルールを、ファクトに基づいて解説していきます。


カクヨムの基本スタンス:「人間の創作活動」を尊重


まず、最も重要な点として、カクヨムの利用規約や小説投稿ガイドラインには、AIの使用を明確に禁止する条文は存在しません。

(参照元:カクヨム 利用規約、小説投稿ガイドライン 2025年10月1日時点)


カクヨムが一貫して重視しているのは、他者の権利を侵害しない、オリジナルの創作活動です。ガイドラインでは、特に以下の行為が注意喚起されています。


「他人の作品を剽窃している(著者名やタイトルを明示することなく取り込んで、自らの作品としている)」

「他人の作品の語句や表現を他の語句や表現に置き換えただけ」

(引用元:カクヨム 小説投稿ガイドライン)


これは、AI利用においても全く同じことが言えます。

AIが出力した文章を、そのまま自分の作品として投稿する行為は、この「剽窃」とみなされるリスクが極めて高いと言えるでしょう。


「道具」としての利用は認められている


では、どのような使い方なら問題ないのでしょうか。

これまでのユーザーと運営とのやり取りなどから、カクヨムの事実上の見解は、以下のように集約できます。


・AIで生成した文章をそのまま投稿することは禁止

・投稿者自身による十分な加筆修正や、構成の再構築など、「人間の創作的寄与」が明確にあることが必須

・使用するAIや、その出力が、第三者の著作権を侵害していないこと


(参考:各種メディアにおけるカクヨム運営方針の報道を総合的に判断)


勘の良い方はもうお気づきですね。

そうです。このスタンスは、私たちがこれまで解説してきた執筆フレームワークの思想と、完全に一致しているのです。


私たちの手法は、AIをあくまで「道具」として扱い、企画、プロット、修正、校正といった全工程で、人間が主体的に「創作的寄与」を行っています。AIの生成物をそのまま利用するのではなく、自らの作品とするための徹底的な「デバッグ(修正)作業」を行っています。


したがって、私たちのフレームワークで作成された作品は、カクヨムの規約に抵触する可能性は極めて低いと言えます。


AI利用の「明記」は義務か?


カクヨムでは、作品投稿時にAIを利用したことを明記する義務は、現在のところありません。チェックボックスなども存在しません。


しかし、これはあくまで規約上の話です。

読者や、将来の書籍化を見据えたレーベル様との信頼関係を考えた時、どうでしょうか。


私自身は、今回、自身のAIを用いた小説執筆手法を公開するとともに、このプロセスで作成された作品には注釈をつけるようにしています。


次回は、いよいよ商業出版の最前線、各出版レーベルがAI利用作品をどう見ているのか、その現状についてお話しします。

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