バレ…た??

(!?!?!?!?!?!?)


(登録者1号って、あの1号!?)


(メイちゃんの古参ガチ勢、てか師匠やんけ)


(やっばwwwwwwwwwww)



黒井りさのコメント欄はとんでもなく早い流れで進んでいる。


『む、気にせず行こう』


「わ、分かった」


コメント欄を気にしていると、Lさん……もとい、黒井りささんに咎められたため、ゲームに集中する。


安全地帯に移動している時に、黒井りささんの方からdiscordの着信音が流れてきた。


「電話鳴ってますよ」


『聞こえない』


「聞こえてるでしょ!?出なくていいんですか?」


『良い。どうせメイか担当』


「担当は出ろよ!!!???」


尚も着信音が鳴り続けるが、りささんは放置している。


あ、切れた。


「良かったの?」


『良い。どうせメイだから……』


「えぇっ、メイちゃんと話してみたかった」


『話したこと……ないの?』


「ないない。俺は1リスナーよ?いくら古参であれ、VTuberとリスナーが会話することってないでしょ?」


『それもそうか』


「でしょ?俺としては毎回の配信を見るだけで良いんだよ。元気にLIVEやってるなって」


『アーカイブとか、切り抜きとか見ないの?』


「んー、ほとんど生配信を見てるけど、仕事入って視聴出来ないことがあるから、その時はアーカイブで残ってたら見るんだけど、たまに残ってない時があるんだよな……」


『ほう……切り抜きは?』


「切り抜きなぁ……1回見たことあるんだけどさ、どうしてその発言になったのか、この後どうなったかっていうのは、本編を見てくださいって本編に誘導されたりするだろ?なら切り抜き動画見るより、アーカイブ追うかってなって、それ以来切り抜き動画は見てないんだよな」


『へぇ……あ、そっち1人』


「お、了解」


黒井りささんは索敵も優れてるようで、あっという間に敵を発見してる。


何とか倒すことが出来たが、数発撃たれたため、HPを回復させる。

もう1人は、黒井りささんが仕留めていた。


「上手いなぁ」


『ふふん』


「誇らしげだなぁ」


『……ありがと』


「おおう、急にどした?」


『声出し配信の相手が貴方で良かった……正直不安だった』


「それは光栄なんだけどさ、そもそも声出し配信になったきっかけはなんでなん?」


『罰ゲーム』


「罰ゲーム、おっも……」


『オセロ3連敗した』



いや、メイちゃんの得意ゲームやないかい!!

頭使うゲームは、メイちゃんの得意分野だからな。


『Twitterでも呟いてた』


「うわ、見てなかったわ……」


『配信の5分前に』


「気付けねぇよ!!!」



ゲームしてたし、メイちゃん以外に通知をONにしてないからだわ。


それで同時接続数が万人いたの?

みんな黒井りささんの声が気になりすぎたろ。


いや、知ってたら俺も見てたわ。



『フレンド、なって』


「そりゃもちろん。むしろ、有名な方のフレンドになれて光栄ですよ」


『ふふっ』


またdiscordの着信音が鳴り出した。

というか、さっきから鳴り止まないんだけど。


『メイとは、ゲームでフレンドとかならないの?』


「視聴者参加型配信は、何度かやってるんですけど、運悪くてマッチしないんですよね……こういうゲームはメイちゃん苦手だから、フレンドになることも出来ないし。メイちゃんが好きそうなゲームがないかは考えてるんだけどなぁ」


あ、着信音が止んだ。


「黒井りささん?さっきから着信音鳴ってるけど、取らないで良いんすか?」


『りさで良い』


「えー、恐れ多いですよ」


『メイはちゃん付けなのに?』


「そりゃメイちゃんから言われたから」


『私はちゃん付け要らない。りさって呼んで』


なんか圧があるな……。


「りさ、これで良い?」


『よし。続きやろう』


「いや、着信音……『相手をブロックした』……ええっ」


それで良いのか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る