全てのヒロインよ、幸あれ。

パンチでランチ

第1話『告白の日』

高校二年の春。

主人公・月城悠真は、放課後の屋上で頭を抱えていた。


「……なんで俺、こんなことになってるんだ?」


目の前には、クラスのアイドル・桐生美琴。

優等生で、誰にでも優しくて、教師からの信頼も厚い。

そんな彼女が、真っ赤になって告げた。


「す、好きです! 月城くん、付き合ってください!」


……それだけなら、普通の青春ラブコメだろう。

問題は、同じ一日で二人目のヒロインに告白されたことだ。


放課後の昇降口。

今度は幼なじみの水無瀬ひよりが、下駄箱の前で。


「ずっと……悠真が好きだったんだよ!」


悠真は内心で叫ぶ。

(おいおい! ラブコメの主人公か俺は!)

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