金のペンダントに導かれ、エルフの少女リコは旅をする。身形はお世辞にも良いとは言えない。少しばかりのポーションを売り、最低限生きられるだけの食べ物や宿代にする。導かれる先々で出会うは、悲しき魂の残滓。どうかあの人へ、と伝えられなかった想いを、リコは様々な物へ記し、届けていく。一話完結型で読み易く、絵本の中の物語のように、とても温かいお話です。ちょっとうるさいカラス・クロが、リコの旅には欠かせない。憎まれ口を叩きながらも優しくて素敵な相棒です。
主人公リコが届ける手紙のひとつひとつが、キャラクターを通して読者に静かに唄いかけてくるような、そんな温かな余韻のある作品です。世界は決して優しくない。でも、それでも前へ進むリコの姿を見ていると、諦めるのはまだ早い…そのような気持ちに包まれました。「自分は必要とされているだろうか?」。そんな問いを抱えたことのある人ほど、この物語は深く響くと思います。優しい物語に触れたい時に。あるいは、少し疲れた心を癒したい時に。そんな方にこそ読んでほしい一作だと思います。
届かなかったオモイを手紙にして届けるリコ。手紙の度に展開される切なくも心が温まり、ホッとする話。そんな軌跡を一緒にみませんか?きっとあなたの想像を超える儚さがあります。